毎日夫婦で出かける我が家のお買い物。ママチャリが大切な手段です。
高齢者の交通事故が増えるおりから〝わが家の奥さま”、当年78歳の私の交通事故が一番心配だと言います。
近くに住むご夫婦は、数年前のこと、阿蘇方面にドライブに出かけたときに自動車事故にあわれました。ご主人は半身不随となり、長い間リハビリに励まれてこられたものの、今も歩行は困難。日常の排尿、排便にも支障をきたしていると言われます。
歳をとるとはさびしいことです。五臓六腑に頭も含め。身体の衰えは、秋の日の釣瓶落としのごとしです。
交通事故にあわれたご夫婦と親しく付き合っている〝わが家の奥さま”が、まさかの自動車事故を心配する気持ちがよく分かります。
運転免許を取ったのは昭和45年。その後何台もの車を買い、最後は、最初の会社からいただいた退職金で、あこがれの外車を買いました。免許証も普通免許から中型免許に変わりました。
退職後は、毎日が日曜日。車を使う機会がめっきり少なくなり、15年立った今も走行距離は約7万㌔。安全運転を心掛け、その間大きな事故もなくこられたことは幸せと感謝、感謝です。
まだまだ運転には自信があります。だが、その運転、〝奥さま”にとっては恐怖のようです。運転免許書の書き換え時期が来るたびに、もう年だからと言います。高齢者が免許書を自主返納すると何か特典があると聞いているご様子、返納せよが口癖になったようです。
さらに、15年以上使ってきた中古車(買ったときは新車でした)の自動車税は他の車より高額となりました。ハイブリット車に比べCO2の排出量が多いと言うのがその理由です。
今年6月の車検を控え、〝奥さま”の気持ちを察しまだ少し早いと思いつつ、愛車を廃車することに決めました。
私にとってはまだまだ愛する新車です。業者さんが車を引き取りに来た時、思わず涙が出てしまいました。〝奥さま”もうっすらと涙を浮かべていたようです。もう車を運転することはないでしょう。二人で、長い間ご苦労様でしたと去っていく愛車ローバーにいたわりの言葉をかけました。
我が家から約500m~1kmの範囲内にはスーパーや安売り店、コンビニやお魚やさんもあります。農協の即売所もあります。日常のお買いものには便利なところです。
自動車がなくなり、夫婦が一緒に歩いて買い物に出ることが多くなりました。その時は必ず愛用のママチャリを使います。
夫婦の会話も少しずつ多くなってきました。沢山の買い物も屁の河童。昨日は10kを超えるほどの大きなスイカを一玉買って帰りました。
廃車して思わぬ効果が出てきました。免許証の更新も今度はしないと決めました。