横尾忠則さんが対談で、裕也さん、ショーケン、希林さんの思い出を語っています。→「好日好書」
ショーケンの話題はずっと下の方ですが、語られるエピソードのショーケンらしい行いにクスリと笑ってしまいました。横尾さんの広い交友関係や数々の業績は、我々が思う以上にずーっと偉い人です。ジュリーは名前がチラとだけ出てきます。
ショーケンの本が出るそうです。色々用意していたのね。→「ショーケン 最終章」が5月17日に発売、晩年について語っている。
J友さんから、京都新聞の瀬戸内寂聴さんの記事を送って下さいました。ショーケンのお母さんが心痛のあまり、亡くなったという話は心が痛みます。
うちひしがれ反省しながら、それでもショーケンの不良青年の性根がムクムクとまた湧き上がる。誠に憎みきれないろくでなし。
倉本聡さんの脚本の大河ドラマ「勝海舟」は見ていたので、ショーケンの人切り以蔵は覚えている。それ以来私の中では、人切り以蔵=ショーケンだったので「龍馬伝」の佐藤健君は、かなりひ弱に子供っぽく見え、なんでこの役に?と思ったわ。何よりも佐藤君の以蔵が何かと龍馬に頼り、甘えているような関係性に違和感を覚えて、龍馬と以蔵のBLボーイズラブみたい、と思った。
ところがこれを読むと、ショーケンが以蔵を「ゲイの感じでやってみたい」と言ったという。もう今ではショーケンの以蔵が「ゲイ」の感じだったかどうか、の記憶はないけど、「龍馬伝」は、このショーケンの以蔵を手本にしたキャラクターだったのに違いないと思う。
嬉しい事に短いけれど、YOUTUBEがあった!→人切り以蔵
ショーケンの以蔵がゲイのようだったか その記憶はない無いけど、今だに忘れない演技がある。以蔵が立ち上がった時、視聴者にお尻を向けて、ボリボリ袴の上からお尻を掻いて見せた。台本には無いショーケンのアドリブに違いないと思った。
このお尻をボリボリ掻く演技は、有名な女優(飯田蝶子だったか?)が昔映画でやってみせて、これで認められたという演技の パクリだとその時は思った。パクリというより、ショーケンのその女優へのオマージュか?いやパロディか?それらの違いがわからないけど、ショーケンが自分なりの演技を考えているんだろうという事は、その時にハッキリ感じた。
倉本聰さんが「直観的に演じるひらめきは天才的」というのは、そうなんだろうと頷ける。歌でも「大阪で生まれた女」や「愚か者」など、歌うというよりも演じている。あの人間の深淵を見せるような迫力のある独特の歌い方は 誰もマネなどできない、ショーケンだからこそと思う。
ただ、ショーケンでもこれは・・と思うのはあって「影武者」の武田勝頼には彼らしい精彩が感じられなかった。勝頼という役柄には破天荒さも面白味もなく、おそらく他に演じようがなかったんだと思う。黒沢明の監督ではアドリブはできないそうです。
あと、京都の料理人を演じた時は京都弁が全然だめで、関西人の私には受け入れがたいものがあった。ショーケンほどになると、演出側はダメだしが出来ないのだろうか。「不惑のスクラム」は舞台が大阪なのに大阪弁は話さなかった。珍しくエキセントリックではない、病に侵されて人生が長くない老人を穏やかに静かに演じていて、こちらの演技にはショーケンもこういう老人を演じるようになったのかと、見入ってしまった。ドラマの中では突然亡くなってしまい、けっこうショックだった💦