財政再建のためには消費増税が不可欠だと国民の大半が信じ込んでいる。消費増税の先送りという主張が財政再建の否定と同義語であるかのように扱われているが、これは偽りの二者択一だ。他の選択肢を伏せることによって国民の思考力を麻痺させている。こんな洗脳紛いのプロパガンダに成功した財務省は誤魔化しの天才の集まりであり、財務宣伝省と改称すべきだとさえ思える。
彼らによるレトリックはこうだ。①国の借金は1,000兆円を超える②このツケを次世代に押し付けるべきではない③税と社会保障の一体改革が必要④消費増税が必須。この内①には問題がある。国には借金だけではなく債権も資産もある。これらを無視して借金だけに注目させるのは借金を過度に危惧させるための作為だろう。②と③は容認できるが、③から④への論理は飛躍している。消費増税だけが手立てではあるまい。
日本の税制には大きな欠陥がある。①平等性②取り易い所からしか取らない③権力者に甘い。
消費税に逆進性など無い。あるのは悪しき平等性だ。所得税にはある累進制が消費税には無く誰にでも平等に課税する。これは悪税だ。かつて売上税や付加価値税に向けられた怒りが完全に忘れられている。こんな悪税と比べれば贅沢品に絞って課税された物品税のほうがずっと良心的な税制だった。
所得税は源泉徴収制度に依存しており自営業者などは実質的に免税にも等しい。特に酷いのは定年退職後農家に対する優遇だ。趣味と道楽で農業を営んでいる人が専業農家と同等に保護されている。法人税も同様だ。中小企業の大半が納税していない。所得税も法人税も取り易い所からしか徴収していない。国内には無数のタックスヘイブン制度が隠されているからこそわざわざ海外のタックスヘイブンなど利用しなくても簡単に税金逃れができる。
殆んどの税制が権力者や金持ちを優遇している。政治家の特権は既に異常なレベルにまで達している。諸報酬の悪用は決して舛添知事や野々村元議員に限られたことではない。叩けば幾らでもホコリが出る。名古屋の市会議員は自・公・民で談合して自分達の報酬を倍増させた。政治家は都合の良いお手盛りのルールばかりを作る。
「ふるさと納税」は何となく胡散臭い精度だと思っていたがやはり裏があった。納税とは名ばかりでその実態は地方公共団体からの見返りを狙った節税策だ。地方都市へ寄付した形にして返礼品を受け取ればまともに納税するよりも得をする仕組みだから高額所得者がこぞって財テクとして利用しているようだ。
年金制度も大きな矛盾を抱えている。積立額に比例する割合が高過ぎることだ。積立金額が多い人ほど受け取り額が多いことだけであれば問題は無い。そうでなければ滞納したほうが年金の受取額が増えるという変な制度にもなりかねない。しかし積立額が多い人とは現役時代に収入が多かった人でありそんな人は既に蓄えた資産も多く年金に依存する必要性の乏しい人が少なくない。こんな人々のために国庫から多額の補助金を拠出して割り増しにする必要は無かろう。積立金に対する割り増しを同率にするのは悪しき平等主義だ。積立額が少ない人ほど割増率が高くなるという逆累進制を採ることによって、現役時代での収入が少なかった人、つまり年金に頼らざるを得ない人ほど有利になるような年金制度に改めるべきだと私は考える。
彼らによるレトリックはこうだ。①国の借金は1,000兆円を超える②このツケを次世代に押し付けるべきではない③税と社会保障の一体改革が必要④消費増税が必須。この内①には問題がある。国には借金だけではなく債権も資産もある。これらを無視して借金だけに注目させるのは借金を過度に危惧させるための作為だろう。②と③は容認できるが、③から④への論理は飛躍している。消費増税だけが手立てではあるまい。
日本の税制には大きな欠陥がある。①平等性②取り易い所からしか取らない③権力者に甘い。
消費税に逆進性など無い。あるのは悪しき平等性だ。所得税にはある累進制が消費税には無く誰にでも平等に課税する。これは悪税だ。かつて売上税や付加価値税に向けられた怒りが完全に忘れられている。こんな悪税と比べれば贅沢品に絞って課税された物品税のほうがずっと良心的な税制だった。
所得税は源泉徴収制度に依存しており自営業者などは実質的に免税にも等しい。特に酷いのは定年退職後農家に対する優遇だ。趣味と道楽で農業を営んでいる人が専業農家と同等に保護されている。法人税も同様だ。中小企業の大半が納税していない。所得税も法人税も取り易い所からしか徴収していない。国内には無数のタックスヘイブン制度が隠されているからこそわざわざ海外のタックスヘイブンなど利用しなくても簡単に税金逃れができる。
殆んどの税制が権力者や金持ちを優遇している。政治家の特権は既に異常なレベルにまで達している。諸報酬の悪用は決して舛添知事や野々村元議員に限られたことではない。叩けば幾らでもホコリが出る。名古屋の市会議員は自・公・民で談合して自分達の報酬を倍増させた。政治家は都合の良いお手盛りのルールばかりを作る。
「ふるさと納税」は何となく胡散臭い精度だと思っていたがやはり裏があった。納税とは名ばかりでその実態は地方公共団体からの見返りを狙った節税策だ。地方都市へ寄付した形にして返礼品を受け取ればまともに納税するよりも得をする仕組みだから高額所得者がこぞって財テクとして利用しているようだ。
年金制度も大きな矛盾を抱えている。積立額に比例する割合が高過ぎることだ。積立金額が多い人ほど受け取り額が多いことだけであれば問題は無い。そうでなければ滞納したほうが年金の受取額が増えるという変な制度にもなりかねない。しかし積立額が多い人とは現役時代に収入が多かった人でありそんな人は既に蓄えた資産も多く年金に依存する必要性の乏しい人が少なくない。こんな人々のために国庫から多額の補助金を拠出して割り増しにする必要は無かろう。積立金に対する割り増しを同率にするのは悪しき平等主義だ。積立額が少ない人ほど割増率が高くなるという逆累進制を採ることによって、現役時代での収入が少なかった人、つまり年金に頼らざるを得ない人ほど有利になるような年金制度に改めるべきだと私は考える。