20年くらい前、自分は出張が多くてわが家のワンニャンの面倒は殆ど見てなかったけど、それでも子供たちが何かと病院に連れて行くときによく付き合わされた。当時通っていた病院は何時間も待たされるので大変。覚えているのはその待合室に張られた啓発ポスター。中でも「猫の平均寿命は8歳」と書かれたポスターが記憶に残る。そのポスターには「ノラ猫除く」とも書いてあった。
わが家の旧3匹組:(左から)くも、テツ、ハナ(1993~2016)
猫の寿命に関する記述は資料や調査元が明確なものだけでもネット上にたくさんあって、どれも数字的にはさほど変わらない。日本獣医師会の「家庭動物(犬猫)の高齢化対策」という少し古い報文によると、確かに2000年頃の猫の寿命は8才くらいだがその前後で急速に伸びている。また当ブログでよく参考にしているペットフード協会の「全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の平均寿命は2014年に14才を越え 2018年には15才を越える。ここにきて伸び率が低下したとは言え、まだまだ急速に伸びているのです。まあ、人間(日本人)の寿命も結構伸びているわけですが。
いずれにしても当時は3匹組の余命もそんなものかと思っていたのですが、結果的にハナは22才まで、テツは19才まで、くもは15才まで生きた。2000年当時からすればみんな随分長生きしたことになる。
昨日は裏の公園を散歩しながら、自分はあとどのくらいニャーのお世話をするのだろうかと考えた。ニャーは今年の春で7才になります。診てもらった先生の見立てには幅があったのでその中央値ではありますが。今は完全家猫の平均寿命は16才と言われているけど、10年後にはさらに2,3才は伸びているのではないか。だとすれば、ニャーには少なくとも20才くらいまでは生きてほしい。それが親心というものだ。
今や絶対的な信頼関係でオジンの"分身"になりつつあるニャー
つまりあと13年。となると、最後まで一緒に過ごせるかどうかはニャーじゃなくてこっちの問題だ。ただ生きるのではなくて、(被介護猫になるかもしれない)ニャーの世話を続けるということだ。うーん、頑張って13年か。厳しくはあるが不可能じゃない。しかしちび太の場合はあと16年、一番若いチキンとポニーで18年となると・・。
ノラの自由を奪う代わりに家猫として安全安心を提供する。その安心安全は一時的なものではなく一生続くべきものだ。だからこそ問題となる老齢保護者の問題。自分も例に漏れず、さすがにあと18年となると厳しそうだ。気力でこなせる話でもないし。
やっぱりニャーの一の子分はちび太(左)だ
しかしわが家にはオバン(古女房殿)がいる。他力本願ではあるけど、彼女は自分より若いし平均寿命も長いし、何と言っても極め付きの女性長寿の家系だ。自分に何かあった場合は後を託せる。万一夫婦揃って事故に遭った場合などは子供たちに託すしかないが、猫たちが余生を平穏に暮らせるよう、少なくとも最低限のことは頼んである。でも、火事や大地震が起こったら?
これに関しての情報も多い。公的なものとしては環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」というのがある。でも正直なところ、役に立つものはなかった。
ニャーもトシとって、他の子たちと遊ぶことはなくなりました(右はキーとチキン)
というのも、わが家で緊急避難を要する場合、素直に保護されそうなのはニャーとちび太くらいのものだからだ。頑張って少し追いかけ回せばシロキとリンとチキンかな。キー、クウ、ポニーはまず確保することすらできないだろう。つまり避難できるかどうかが問題なのだ。いざとなれば外に開放するしかないのだけど、彼らがノラになって生きていけるとはとても思えない。
これは本当に悩ましい問題だ。あるサイトに冗談半分?で書いてあった、「最強の対策はとても頑丈で防火仕様の家に住むこと」くらいしかないのかもしれない。いやはや、冗談どころではない。真剣に考えねば。今も自分の横で寝息を立てているニャーの信頼に応えるためにも。
オジンの横と膝の上はニャーとリンの定位置
(信頼関係があれば、他の子がオジンにくっついても焼き餅を焼かない)