日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「最後はなぜかうまくいくイタリア人」を読んでみた(2015.11月)@日本経済新聞出版社

2015年12月02日 | イタリアの本・絵本・雑誌
「最後はなぜかうまくいくイタリア人」を読んでみた(2015.11月)@日本経済新聞出版社

最後はなぜかうまくいくイタリア人』を うんうんと頷きながらさーっと一気に読了しました(^_^) 

著者はワインと食について長年執筆活動を行い 2014年にイタリア大統領から"イタリアの星勲章"(コンメンダトーレ章)を受章され 一年の3分の1をイタリアで過ごすという宮嶋勲氏です


先日 イタリア人は「何か問題に直面しても とにかくなんとかする(arrangiarsi)」というものだという話を聞きました

それをナポリ出身の人に話すと それはイタリア人じゃなくてナポリ人の特性なのかも とのこと( *´艸`)

そうかー と思っていたところにたまたま出会ったこの一冊!!(私がイタリア好きということを知らないある方がくださいました) さらーっと読み進めることができて 楽しく読めたばかりでなく 身近に知っているイタリア人の言動のその「根本」がわかって実にスッキリ!!


今見ているNHKのテレビでイタリア語でもインタビューをやっていて 最後にあなたにとって仕事とは?と聞かれ その答えがそれぞれの人生感に裏打ちされた それなしでは自分は自分たりえないという答えなんですよね それがこの本の「仕事は労働ではなく人生である」を読んで頷けました!!


イタリア人は あらかじめ旅の予定をあまりきっちり立てない とか ダメもとですごい要求をしてくる (てことは断ってもあまり気にしない?) とか 時間に拘束されない駄菓子屋のおばちゃんのような働き方である とか 仕事とプライベートの境界が比較的あいまいで時間にルーズ とか ディナーの時間がなぜ遅れて始まるのか とか 「正確な遅刻」とは何か あるいは 罪人に対して変に寛容だとか 寄り道こそ人生とか...
 
まぁ日本に長く住んでいるイタリア人は 大分日本人化されてきて色々違う面もあるでしょうが おおむね頷けることばかり
 
あと イタリア人の中でも 南部の人と北部の人によっても色々変わってくるけど あるいはイタリア人と話してても色々なコメントが出ることがあるけど そんな時にも トスカーナ人はこう カンパーニャ人はこう ヴェネト州の人はこう...と 『独断と偏見で考えるイタリア』の項にわかりやすく書いてあります(^_^) 

そしてラストの 「すべてが完璧に作動しているということは それを作動させている人がいるということだ 完璧なサービスを実現するということは それを支える犠牲が必要と言うことでもある 日本はサービスを受ける方には最高だが それを提供する方にはかなりの緊張感を強いる、過酷な労働を課するシステムではないだろうか」
そして「時間にきっちりでサービス満点の日本では その裏側でストレスを押さえながら必死で働いている人たちがいる」
「余裕のある労働は サービスに対する寛容な態度なしには実現できない」との言葉に ホント イタリア人のようにおおらかに生きたいよねぇ...と思いながら読み終えたのでありました 

本は こちら


* 写真はナポリで飲んだespresso これを食後に飲まないと午後はうまく働けない...(-_-)


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コメント (3)
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