能・狂言についてイタリア語で話す(2015.9.16)@国立能楽堂9月定例公演「蚊相撲」「鵺」
初めて行ってきました国立能楽堂 9月定例公演は 狂言「蚊相撲」 能「鵺(ぬえ)」です
国立能楽堂は 627席とそう大きくなく 空間が舞台とぴったりしっくりきて ホールに入った瞬間 がさがさした日常からふっと切り取られて まるで異空間に入ったかのような感覚にとらわれました
やっぱり行ってみるもんだなぁと思いました 私の席は脇正面 正面の次のランクです (その下は中正面)
開場と同時に早く行き パンフレットを読んでおきました ホールよりも廊下の方が照明が明るくて読みやすい 話の内容を頭に入れておき いざ始まると英語と日本語の字幕が ちょうど飛行機の中のディスプレイのように映ります
狂言は 「蚊相撲(Wrestling with a Mosquito)」 言葉も内容もとてもわかりやすく楽しめました(^_^) シテ(主役)の大名(Lord/signore feudale)のもとに アド(脇役)の太郎冠者(Taro Kaja)が雇った相撲取り(アド/脇役)は 実は巨大な蚊の精(Mosquito/zanzara)でした 蚊の精は「うそふき」という面をつけて ストローのようなこよりのくちばしをつけています
雇ったばかりの相撲取りの腕前を見ようと 早速相撲をとると蚊の精は大名の血を吸い 大名はふらふらに...(この大名の見栄っ張りぶりがケッサク!) 蚊は風に弱いと気付き太郎冠者がうちわであおぎ...
休憩をはさんで能は「鵺(ぬえ)」(Nightbird) シテ(主役)は前半の船人から後半の鵺にとその姿を変えた時 前半の地味な船人とは違う金の装束とオレンジの長い髪と鬼の面をつけ 近くで見たらきっと怖いだろうなと思う程に迫力があり その声もまた おどろおどろしく響き いや~迫力がありました...
舞台の人数も シテ(主役) ワキ(準主役の旅僧) アイ(interlude actor合い間の演者/所の者) ハヤシ方(笛、小鼓、大鼓、太鼓) 地謡(ジウタイ)(含めて十数名と多くなり 「詞章」(セリフ)は古文調となり難しくなって 途中から英語の字幕に切り替えて意味を取り それをパンフレットの日本語と照らし合わせながら ゆっくりした動きを眺めて堪能しました (字幕は2種類見ても 映画のように早くないのでなんとか読めた)
旅僧(ワキ)が芦屋の里人(所の者/アイ)に一夜の宿を乞うも 禁制のため断られるのですが 船人(a strange boatman)(前シテ)が漂い着きます それは頼政に退治された鵺の防心(spirit)であり 黒雲の中で夜な夜な近衛天皇を苦しめたために 頼政に討たれた時の苦しみの様子を語ります
鵺は 頭は猿 尾は蛇 足手は虎の怪物で 後半で鵺(後シテ)の本性になってふたたび現れ 頼政が名を上げるのとは対照的に 鵺は空舟に押し入れられて暗黒の海を目指して淀川を下るのですが その敗北感と世の中の無常を語るさまが とても印象に残りました
詞章ではたとえば「塩焼く海士の類ひならば、業をばなさで暇(いとま)ありげに、夜々来たるは不審なり」を 英語字幕では「塩を焼く職業の人は忙しいはずなのに、仕事もせずに暇そうにしており、夜な夜な来ているのは不思議だ」という感じの英文で 古文が苦手だった高校時代をつい思い出してしまいました(-_-)zzz
ともあれ 行ってよかったです!!
詳しくは こちら
他にも企画公演として かの「紅天女」の 美内すずえ先生(監修)のおはなし付きでの公演というのがあったのですが あいにく都合がつかず残念...
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Il nō nasce dalle danze del dengaku e del sarugaku dell'epoca di Kamakura, che in epoca Muromachi si trasformarono in spettacoli teatrali musicali.
鎌倉時代の田楽、猿楽から、室町時代に、優雅な歌舞と結んで音楽劇として発達したのが能である。
Venne perfezionato (改良された) e reso una vera e propria forma d'arte da Kan'ami e suo figlio Zeami.
能を芸能として大成させたのが、観阿弥、世阿弥親子である。
Il Kyōgen invece è uno spettacolo comico basato su scene di vita quotidiana.
一方、狂言は日常的な笑いをとりあげた せりふ劇である。 (il Giappone a colpo d'occhioより)
* * *
能楽(のうがく)は、日本の伝統芸能であり、式三番(翁)を含む能と狂言とを包含する総称である。重要無形文化財に指定され、ユネスコ無形文化遺産に登録されている
能楽師およびアマチュアの彼らの弟子たちの職掌は、「シテ方」(主役)「ワキ方」(準主役)「囃子(ハヤシ)方」「狂言方」の4種類に分けられる。
(Wikipediaより)
Gli attori:
Nel nō i movimenti degli attori sono estremamente stilizzati e ridotti all’essenziale. Piccoli cenni del capo o movimenti del corpo hanno significati ben precisi. I ruoli sono fissi: esistono quattro tipi principali di attori: shite(primo attore), waki (comprimario), hayashi(musicisti, 4 strumenti) e kyogen.
Jiutai/地唄い(coro, 6-8 personi).
I kyogen rappresentano alcuni interludi durante le rappresentazioni.
Gli "hayashi" sono i musicisti che suonano i quattro strumenti del teatro nō.
(Wikipediaより)
Noh: Austera (厳格な) e controllata forma di teatro, il Noh viene rappresentato su uno spoglio (裸の) palco di legno di cipresso (糸杉) a tre lati, ricoperto da un tetto simile a quello dei santuari(聖域).
I lenti movimenti coreografici(振り付けの) (kata) di uno o due personaggi sono acoompagnati dalla musica.
(Giapponeより)
* * *
狂言(きょうげん)は、能と同様に猿楽から発展した伝統芸能で、猿楽の滑稽味を洗練させた笑劇。明治時代以降は、能・式三番と併せて能楽と呼ぶことがある。
Il kyōgen (狂言 lett. "parole folli(狂気)" o "favella selvaggia"(未開の、野蛮な言語)) è una forma di teatro comico Giapponese.
Sviluppatosi assieme al nō, fu presentato a lungo con esso come una sorta di intermezzo (幕合い)tra gli atti dei due tipi di teatro; veniva infatti chiamato anche nō-kyōgen.
Ma pure in tempi moderni il kyōgen riporta collegamenti al nō. Comunque i suoi spettacoli non sono simbolici e solenni(壮厳な) come nel nō; il kyōgen è comico e il suo principale obiettivo è la risata del pubblico(民衆の笑い).
Il kyōgen viene a volte comparato con (~にたとえる) la forma di comicità italiana, detta commedia dell'arte e sviluppatasi nel medesimo (同じ) periodo (XIV secolo). Inoltre ne mostra all'incirca (だいたい) le stesse fattezze (同じ顔かたち).
(Wikipediaより)
il Kyogen: il Kyogen nacque dagli intermezzi comici volti ad alleggerire l'austerità (厳格さを軽くする) del teatro Noh.
I personaggi incarnano (具体化する、擬人化する) le debolezze umane con un linguaggio realistico e colloquiale(話し言葉の). Le maschere sono poco usate e i costumi semplici.
(il Giapponeより)
能は こちら
狂言は こちら
* 上野の森美術館で開催中の「浮世絵展 シカゴコレクション」(2015.11.20~2016.1.17)にも行く予定です(^^)/
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