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同志社大学の一神教学際研究センター長森孝一教授は、ある宗
教にコミットしながら宗教を研究することの意義について次の
ように述べている。それは、「ユダヤ教・キリスト教・イスラ
ームは共存できるか」(明石書店 2008年)のまえがきに編集者
として記したものである。
「研究対象(一神教)を冷たく、突き放して、自分の実存とは関
係のないものとして分析するのではなく、その宗教に実存的にコ
ミットする一人の信仰者として同時に一人の研究者として研究対
象としての一神教を研究する。これが神学であると考えている。」
但し、「あまりにも研究対象との距離が近すぎる、いわゆる「護
教的研究」は本書のめざすところではない」とも断りを添えてい
る。
[付] 同志社大学は一神教学際研究センターの研究プロジェクトが
21世紀COEプログラムの一つとして採用され、活動の一つとして
講演会を定期的に開催している。筆者は最近2回続けてその講演
会に出席した。(「21世紀COE(Center of Excellence)」とは文部
科学省が世界的研究教育拠点を目指すプログラムを学問分野別に
選定し、これを重点的に支援するプログラム。)
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