記紀編纂の黒幕、藤原不比等って歴史を改ざんし、正史を隠ぺいしたことで権力を不動のものにした極悪人だよなあと思いますが、、、
一方では、専門家と言われる人であれ、小説家でも、新聞記者でも、一市民でも、歴史改ざんと正史隠ぺいのお陰で古代史を如何様にも語れるし、お金にだってなる。
百家争鳴の感の古代史ですが、誰でも自分の思い描いた物語を語れる、不比等はある意味大功労者でもあるかもしれません。
これは買わなきゃ!と思い購入した本をもう一度最初から読み直していましたが、少し倦んできたので先日図書館で借りて来た本を読み始め、さっき読み終わりました。
関裕二著「スサノヲの正体」、分類すれば作家?という著者、他の著書でも論理明快で分かり易く、かつ楽しませるのがお得意かも。
内容的には、自分のイメージする歴史とは相当な乖離があるように思えますが、これはこれでとても面白かったし、いくつものなるほど!がありました。
具体的な内容については置くとして、最終章で書かれた縄文人の思い、これには強く共感したし、そういう縄文的意識が大切な時代だなあと。
「縄文人はなかなか稲作を受け入れなかったし、弥生時代到来後も東漸が遅々として進まなかった。これも、縄文人たちの「憂い」「暗い予感」があったからだと思えてならない。農業を選択すれば、文明と戦争を呼び込む。人類は破滅への道を突き進むという憂鬱である。一歩踏み出せば後戻りできない恐怖でもある。」
僕は、出雲人意識と強く共振するものがあるように思いますが、、、
「情緒性」「自然性」「非論理性」を持つと言われる日本人(日本語を母語とする)は、世界の人々とは違うと言われますが、その違いを誇りとし、大切にしたいものだなあ、って。
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