私の人生の中での忘れられないことを、「思い出語り」として書いています。
今は、 『看病記3☆5』 高校1年生、冬休み前~春休みの時の話・・
第3部_5話 ≪献血依頼≫
父は母のために、会社・近所・親戚などに献血依頼をしたようです。
そして、何人かの人が献血手帳を持ってきてくれました。
また、新たに献血をしてくれるという人もありました。
そんな人たちを見ながら、私もできるなら同じA型なので協力しようと
父に申し出ましたが、「おまえはでけへんねん」と言われ、
ーーーえ~なんで と思いました。
すると、すかさず、看護婦さんが言いました。
「16歳以下は無理なのよ。できないことになってるの。
あなたはお母さんの傍に付いてあげててね」
血液型は何型でもよかったのです。その人のを頂くわけではなく、
血液センターの検査済みのと交換するようでした。
この、再生不良性貧血は、今でこそ芸能人の渡辺謙さんの
ように、急性骨髄性白血病に移行した例で、骨髄移植をして
完治された例もありますが、昔は「不治の病」といわれ、
重症例の50%が半年以内に死亡するとされていました。
・・・・・・
ーーー 今、私は思うのです。
ーーー あのとき、
ーーー がっくりと肩を落としていた父の姿を見たとき、
ーーー 父はすでに、
ーーー 母への、命の宣告を受けていたのではないだろうか・・・と。
つづく。。。