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小田原の端々



今年の7月、小田原市久野の和留沢集落近くの久野川沿いで滝を見つけた。普段は崖上から沢水が滴っているようなところだと思うが、訪れた時は丁度梅雨時で崖上から沢水が勢いよく流れ落ちていた。7月上旬の梅雨の晴れ間。たまたま和留沢地区に出かけた際に無名の滝を発見した。場所は和留沢公民館近くの久野川沿い。崖上から久野川に注ぐのが、なんという沢か分からなかったが、地形図から推測すると以前、治山ダムを見に出かけた大掛沢のようだった。それからしばらく経った8月5日、久野川に注ぐ無名の滝を上流側から確認するため和留沢地区へ出かけた。小田原市久野の舟原地区から久野川沿いの道路を和留沢地区へ。和留沢地区へ向かう和留沢農道の途中に大掛沢がある。ガードレールのあるあたりの下が大掛沢。右側が以前、治山ダムを見に出かけた上流部分。今回は左側の下流部分を沢沿いに下る。ガードレールの上から大掛沢の下流方面を撮影。藪の2mほど下にコンクリート溝があり沢水が流れている。この日は数日前から雨が降っておらず沢水も少なかった。大掛沢のコンクリート溝の底へ下りる。上は藪に覆われているが、コンクリート溝の中はそれほどでもない。くもの巣が多いがなんとか下流方面へ進める。沢水も1センチほどの深さで緩やかな流れで靴も濡れない。ガードレールのところからコンクリート溝の底に下りて、コンクリート溝伝いに100mほど進むと、バシャバシャという水音が段々と大きく聞こえてくる。もう久野川へ注ぐ崖上も間近かと思ったら。なんとコンクリート溝が3mほど垂直に切れ落ちていた。バシャバシャ聞こえていた水音は下のコンクリート溝に沢水が落ちる音だった。一旦、コンクリート溝の上によじ登り、藪漕しながらコンクリート溝上を進み反対側へ回り込む。下にもコンクリート溝が続いているのが見えた。コンクリート溝の上から取っ手を頼りに下のコンクリート溝へ下りる。滅多に人の出入りが無いようで、取り付くにも一苦労。取っ手伝いに下のコンクリート溝へ降りて上を見上げる。いままで歩いてきたコンクリート溝から沢水が流れ落ちている。増水しているときは絶対に来れない場所だ。沢水の落ち口は少し深くなっていて深さは50cmほど。濡れないだろうと思いサンダルは持ってこなかったので靴のまま落ち口の深みを移動。下のコンクリート溝から上のコンクリート溝の構造物を撮影。あの上を回りこんで、この下のコンクリート溝へたどり着いた。下のコンクリート溝は少し傾斜がついており、底の部分にはヌルヌルとした藻が所々についておりすべりやすい。足を滑らすとウォータースライダーのようになりかねないので、慎重に下る。下のコンクリート溝を150mほど進むと、ようやく落ち口が見えてきた。落ち口のすぐ下は急な崖になっている。大掛沢の沢水の落ち口から久野川を撮影。下の久野川沿いの風景は見覚えがある。やはり無名の滝は大掛沢の沢水によるものだった。コンクリート溝沿いに戻り、和留沢農道のガードレールまで戻る。楽な探索になると思っていたがとんだ間違いでかなり大変だった。最後に久野川から大掛沢の落ち口を見るために日向林道へ向かう。日向林道から久野川へ降りて大掛沢の落ち口と無名の滝を撮影。この日は水量が少ないので滝には見えなかった。先ほどまでいた崖上の大掛沢の落ち口を感慨深く見上げる。崖上から久野川を見たときに確認できた倒木もちゃんと滝の下にあった。地元ではなにか呼び方があるのかもしれないが、とりあえず仮称「大掛沢の滝」と命名しよう。おそらく大雨直後に訪れると、かなり迫力ある滝になるのではと思う。大掛沢の探索を終えて、和留沢地区にある公園で一休み。身体中についた埃やくもの巣をはたいて帰り支度。靴もびしょびしょになり大変だったが、なかなか面白い探索だった。

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