今年の直木賞2冊めを抱えながら、通院時間でも
読み続けていました。
分厚く重い本を持ち歩くことは帰りの買い物の荷物などを
考えてもっぱら家での読書にきめていましたが、
今年の<利休にたずねよ>と<悼む人>は
読み始めるとそんなことは関係なく、外出にも持ってでて
電車の中でも揺れるのも気にならず、読み進んでいました。
今日は夕べの続きが20頁ほど残っていたので、
陽があたりはじめたマイチェアーにひざ掛けをもってきて
読みはじめた。
読後の感想は?って言われると困るのだけど
今年の2冊はどんどん引き込まれていき、不思議な時空を
楽しんだような気がした。
特に<悼む人>の今日読んだ部分では、
友人がホスピスに入ってから、お見舞いに通うたびに
看護婦さんが<耳は最後まで聞こえていますよ>と
おっしゃり、話しかけてくださいね、と言った言葉に
友人に話しかけると、声は出ないまでも目は瞼の内で
動いていたのを思い出しました。
勿論、この部分がこの本の主ではありませんが、
本を読むことで、何かを感じ、何かを学び、何かに共感する
のが自由で楽しいことです。
今回の直木賞受賞作はその意味で私にとっては読み応えのある
2冊であったといえます。