今日でお天気とはしばらくお別れに
なる様子の予報に、軽井沢ではおっていたジャケットを
手洗いしてみた。
今はよい洗剤が開発され、水で洗えるので縮むこともなく、
かえって汗などはさっぱりするのでこれからは重宝するのです。
今は気持ちよさそうにハンガーに吊るされてベランダで
ゆらゆらとしている。
窓を少ししめたくなるほどの冷たい風がゆらしている。
軽井沢のパンフレットを片付けながら、
塩沢湖畔の<深沢紅子野の花美術館>に向かう木洩れ日の
中をご家族に車イスを押されながらのご婦人を
ふと、思い出していた。
ひと二人がようやく並んで歩ける湖畔の散歩道を、
ときどき車イスを止めては、ご家族が笑顔で話しかけていて、
私たちの気配にそっと道をあけてくださった何気ない
所作の一瞬に私は<品>を感じたのだった。
<ありがとうございます>と挨拶をかわしながら
車イスのご婦人にも会釈をして通りすぎようとしたとき、
ご婦人の目は遠くをみつめているようだった。
だんだん話し声は遠のいていったけど、
ご家族はまるでご婦人が笑顔で答えているかのように
語りかけていたのがとても自然で、声にも華やぎがあった。
きっと、あまりにもよいお天気に、 車イスのご婦人を散歩に
誘われたのかもしれない、って勝手に想像しながら、
そのときの情景が明るい水面と一緒に何故か心に残っている。
<野の花美術館>には早春から初夏にかけての野の花の
水彩作品や、油彩画などなどが展示され、その建物は
明治44年に建てられた軽井沢局舎で、湖畔に移築されたもの。
当時は別荘の方たちの情報交換の場であり、シンボルだったそうな。
あのご婦人とご家族も同じ湖畔に建つ朝吹登水子さんの、
旧朝吹山荘<睡鳩荘>やペイネ美術館、ローズガーデンなどを
楽しまれたのだろうか...とパンフレットを目で追いながら
思い出していた。
そろそろジャケットを取り込んで、アイロンをかけて
しまいましょうか、
明日は今週は一回のダンスレッスンが午前中、午後と
ありますので、きっとアイロンがけ気分にはならないと
はっきりわかるので、今日のうちに...仕上げます!!。