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<大阪-観光> チームラボ ボタニカルガーデン 大阪

2023-11-13 06:39:09 | 観光

 「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」

 生命のような存在の輪郭
 大阪市にある屋外植物園の長居植物園は、1974年に開園した。野球場などを備えた総合公園として1944年に開園した長居公園内にある。長居植物園は、広さ約24万㎡、中央には、大きな池があり、草花や木々が季節と共に移り変わっていく。 開園から50年経ち、今では多くの野鳥が生息し、オオタカやフクロウも目撃される。オオタカやフクロウは食物連鎖の頂点に位置する生物で、健全な生態系がないと生きていけないといわれている。大都市の中に、人工的につくられた植物園とその中央の池が、人と共に生態系をつくっている。人も含めた都市の中の人工生態系とも言える。

 生命の存在の輪郭はどこか?

 石ころや、これまで人間がつくってきたものは、それ自体で安定的な構造をもつ。石ころは、外界から遮断され密封された箱に入れても存在し続けるが、生命は、そのような閉じた箱に入れられると存在を維持できない。生命は、自分自身で構造を持っていないのだ。

 生命は、海に生まれる渦のようなものである。渦を海から切り取って閉じた箱に入れると、渦は消えてなくなる。渦は、それ自体で安定した自らの構造を保っているものではなく、渦の外部から内部へ、そして内部から外部へと流れ続ける水によってつくられ、その流れによって渦の構造は維持され続ける。渦は、流れの中にある存在であり、その存在の境界は曖昧である。

 生命も、外部から食物として物質とエネルギーを取り込み、物質を排出し、エネルギーを外に散逸させながら、秩序構造を維持している。生命の構造は、そのもの自体ではなく、それらと連続する環境によってつくられている。つまり、生命の存在の輪郭は、肉体の物理的な境界面ではなく、それらと連続する環境も含めた曖昧なものなのである。

 チームラボは、「Digitized Nature」というプロジェクトを行っている。非物質的であるデジタルテクノロジーによって「自然が自然のままアートになる」というプロジェクトだ。

 草木そのものや、ここに生息する鳥のふるまいを使った作品群は、草木や鳥がなくなると、作品は消えてなくなってしまう。草木や鳥は、植物園の森や池などの生態系とは切り離せず、環境が維持されない時、草木や鳥が生存できないため、作品も存在しなくなる。つまり、これらの作品群の存在の輪郭もまた、作品の物質的な境界面ではなく、周辺の環境に対して連続的で曖昧である。

 そして、作品は、吹く風や雨、そこにいる人々のふるまいの影響を受けてインタラクティブに変容し、環境と人々を作品の一部にしていく。人々と作品、草木、森や池、生態系や環境が、境界なく連続していく。

 人々の意識が、作品そのものから環境に広がっていく場を、模索していこうと思う。

 

 大阪府大阪市の長居植物園にオープンしたチームラボによる夜の野外ミュージアム「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」は、植物園を光のアート空間に変える展覧会で、植物園の草木そのものや、生息する鳥のふるまいを使った作品群を展示しています。作品は、吹く風や雨、そこにいる人々のふるまいの影響を受けてインタラクティブに変容し、環境と人々を作品の一部にしていきます。アート空間は、春夏秋冬、植物園の四季と共に移り変わります。
 ・風の中の散逸する鳥の彫刻群
 ・ツバキ園の呼応する小宇宙 - 固形化された光の色
 ・ツバキ園の呼応する小宇宙 - 液化された光の色
 ・自立しつつも呼応する生命の森 - ユーカリ
 ・大池に浮遊する呼応するランプ - Fire
 ・具象と抽象 - 二次林の入口
 ・森に描かれる空書 - ワンストローク、二次林
 ・森に憑依する炎 - 二次林
 ・生命は連続する光 - ラクウショウ
 ・呼応するサルスベリ

 長居植物園 内 大阪市東住吉区長居公園1-23

*https://www.shugakuryoko.osaka-info.jp/taiken/1384/ より

 


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