「井田酒造」
玉村宿で蔵が刻んできた歴史を守る
蔵の歴史
群馬県の南部、玉村町に位置する井田酒造は、群馬で二番目に歴史の長い蔵として江戸の中頃より酒蔵を営んできました。
玉村町は宿場町として知られる地です。東西に抜ける旧国道354号は、江戸時代「日光例幣使街道」と言われ、日光例幣使の一行が通るために整備された道となっていました。玉村宿は一番目の宿場として50軒ほどの旅籠屋が立ち並び、交通の要衝として繁栄しました。
しかし、慶応4年に玉村町のほとんどが焼失する大火が発生。その中で井田酒造は奇跡的に大火を免れた数少ない建物のひとつであり、300年以上の歴史ある建造物として、現在国の有形文化財に認定されています。
15代目蔵元となる井田泉社長は、蔵が刻んできた歴史を守りながら、地域との共存を大切にしています。
歴史を紡ぐ「ふじ泉」
井田酒造の代表銘柄は「ふじ泉」。名前の由来は、滾々と湧き出ている尽きない泉“不盡泉(フジイズミ)”から採っています。
現在は県内蔵元との共同醸造の形をとっていますが、昭和の後期までは蔵での酒造りを行っており、利根川と烏川にはさまれた平野部の地下水を利用し、「錦野」と呼ばれる米の産地にて上質な酒を仕込んでいました。
すっきりした淡麗旨口
昔、地元では甘口の酒が飲まれていましたが、時代の変化に合わせ淡麗辛口に変えていきました。旨口ですっきりとした味わいは、日本酒好きはもちろん、初めて日本酒に挑戦する方にも飲みやすい酒質。和食などと合わせて飲むのがおすすめです。
お燗にすると旨味が広がり、冷やとはまた違ったふくよかな味わいをお楽しみいただけます。
蔵元より(15代目蔵元:井田泉)
350年以上続く歴史ある蔵をこれからも守り続けていきたいです。
先祖代々地域密着型の仕事をずっと続けてきたので、自分の代でも地域に根差し、地域の皆さんとの関係を築きながら営業活動に力を入れていきたいと思います。
井田酒造 群馬県佐波郡玉村町上新田1626
代表銘柄
ふじ泉
アルコール度(%):15 日本酒度:+1
酸 度:1.2 精米歩合(%):70
特 徴:糖類無添加の本醸造タイプの酒。飲みやすく旨口との評判。おかんをしてもおいしく飲めます。
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