「とろろまんま」
主な伝承地域 県北地域、県南地域、中央地区由利本荘市
主な使用食材 やまのいも、味噌
歴史・由来・関連行事
「とろろまんま」はすり鉢ですりおろした「やまのいも」に濃いめの味噌汁を入れてのばした料理。
長芋よりもコシのあるやまのいもで作るのが秋田流。やまのいもは通常「つくねいも」として流通しており、げんこつの固まりのような丸くて黒い外見と、水分が少なく白く粘りの強い中身が特徴だ。米どころ秋田では、稲作との作業競合のないやまのいもは栽培しやすかったこともあり、特に大館市で生産を伸ばしてきた。
昔から精のつく栄養価の高い食べ物として珍重されてきたとろろは、魔除けの力があると信じられ、正月元旦に必ず食べる風習がある。地域によっては、2日もしくは3日の朝という地域もある。由利地域では家の門の間にとろろを直線に撒き、無病息災を願うという風習、大仙地区では「とろろ汁」として元旦に神棚にお供えするという風習がある。また、ご祝儀の次の日は家庭が円満になるようにとろろめしを食べるという地域もあり、とろろは縁起のいいものとされている。
食習の機会や時季
お正月の三が日および、ご祝儀の翌日。
飲食方法
鍋に水と煮干し、根昆布を入れてしっかりと浸す。火にかけてかつお節も加えてだし汁を作り、そこへ味噌を足していく。すり鉢ですりおろしたやまのいもにだし汁を足していく。炊きたてのごはんにかけて、好みでネギを散らして食す。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
由利本荘市では毎年名物のイベント「とろろめし大食い大会」が開催されている。元旦に食す家庭は今でも広く見られる。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/29_24_akita.html より
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