「はっとう」
主な伝承地域 檜枝岐村、南会津地方
主な使用食材 そば粉、もち米粉
歴史・由来・関連行事
そば粉と米粉、またはもち米粉を練ってのばし、ひし形に切ってゆでる「はっとう」。江戸時代、米やそばなどを食べ過ぎないよう、粉食を禁止する動きがあった。この際に本来なら「ご法度」であるそば粉や米粉を使って調理し、こっそりと食べていたことから「はっとう」と言われるようになったとされている。あるいはその昔、地方を治める殿様に出したところ、あまりのおいしさに「平民(村民)が食べるのは御法度」と言われたことから「はっとう」になったとする説もある。
近年は、ひし形に切ったものを「ひしはっとう」、おからを加えたものを「おかはっとう」と呼ぶなど、バリエーションも豊かになっている。
食習の機会や時季
田植えが終わったお祝いをする「さなぶり」の日や屋根葺き替えが終わった際など、作業が一段落したときに食べる。また、檜枝岐に調査にやってきた役人がはっとうを食べた際、そのあまりのおいしさに「贅沢品だからハレの日にのみ食べることを許す」と言い渡したことから、祭りの日やお祝い事の際のみに食べられるようになったと言われている。
飲食方法
もち米粉とそば粉を半々ずつ合わせて熱湯で溶き、こねて耳たぶほどの硬さにする。その後麺棒で1cmほどの厚さに伸ばし、菱形に切ってゆでる。塩と砂糖で味付けしたじゅうねん(えごま)をまぶして食べる。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
村内の飲食店や宿泊施設で食べることができる。また、地元の小中学校でははっとうを作る郷土料理体験を行うなど、保存・継承の取り組みが行われている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/30_26_fukushima.html より
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