「えご」
主な伝承地域 西会津町、喜多方市
主な使用食材 えご
歴史・由来・関連行事
「えご」とは「エゴ草」と呼ばれる海藻を煮て溶かし、四角く固めた料理のこと。寒天やゼリーのような食感がくせになる一品で、からし醤油などをつけて食べる。主に日本海側で食べられている郷土料理で、福島には江戸時代後期に新潟から酒の肴として持ち込まれ、宿場町であったために根づいて伝承されていったと言われている。現在は西会津のほか、阿賀川、只見川流域でよく食べられているという。作られるようになったのは明治時代頃。新潟からやってきた行商がえごを売り歩くこともあったとされている。ちなみに地元ではえごをなまって「いご」と呼ぶこともある。
食習の機会や時季
冠婚葬祭や盆、正月など、行事で人が集まる際に供される。季節としては年間を通して、お盆のお供え物でも特に、仏事では必ずといっていいほど、精進料理のごちそうとして使われ、余ったものは味噌漬けにされていた。
飲食方法
えごを水に浸し、きれいにしてから、鍋に水とともに入れて溶けるまで30分ほど煮込み、その後バットに流し込んで冷蔵庫で固める。食べるときには好みの形に切り分けるが、切り方によって食感が微妙に変化するという。からし醤油やしょうが醤油、酢醤油をつけて食べたり、味噌漬けにしたりすることも。また、地域によっては砂糖をかけておやつにすることもあるのだという。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭で作られるほか、飲食店でも提供されている。また、西会津町のホームページではえごを作っている様子を動画で紹介。えごを知らない人や見たことがない人にもわかりやすく解説を行っている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/30_27_fukushima.html より
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