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< 郷土料理 > 長野 五平餅

2025-01-30 10:49:53 | 郷土料理

 「五平餅」

 主な伝承地域 木曽地域、伊那地域、上伊那地域、下伊那地域

 主な使用食材 うるち米、味噌、くるみ

 歴史・由来・関連行事
 五平餅は、半搗き(はんつき)にしたうるち米を串に刺し、味噌や醤油ベースのタレをつけて焼いたもので、木曽・伊那地域のほか、岐阜県、富山県、愛知県、静岡県などの中部地方の山間部に伝わる郷土料理。様々な形のものがあり、「わらじ型」「小判型」「筒型」「団子状」などがある。中山道を境にして、北は団子形、南はわらじ形に大きく分かれており、細かく分けると10種類ほどあるといわれている。由来は、形が神道の祭祀で捧げられる「御幣」に似せて供えた、五平(若しくは、五兵衛)という人物が飯を潰して味噌をつけて食べた、約400年前に美濃の国から飯田へ峠越えして来た老人が伝授した、その老人の名が「五平」だったなど様々な説がある。起源は明らかではないが、江戸時代中期頃には既にあったといわれている。
 五平餅文化は、「塩の道」沿いに分布しており、塩尻市が境目となっている。北信地域はおやき文化が根付いており、五平餅は木曽地域や南信地域を中心に食べられている。伊那地域は暖かく竹藪が多いため、米を刺す串は竹串を使うことが多い。一方、木曽地域では、以前は木曽五木の桧の串を使っていたといわれており、自然環境の相違がそこから窺える。昔は米が貴重だったため五平餅はハレの日の料理として食べていたもので、当時は、五平餅は大変なご馳走だった。あまりに美味しくて「1人で5合は食べてしまう」という意味で、その美味しさを「五平五合」と表す。タレは、各地域や家庭によって様々だが、醤油・味噌ベースのタレをぬったり、季節によって、ごま、山椒、柚子などを加えたりもする。信州の特産品であるくるみをすりつぶしてつくる「くるみ味噌」は代表的な味で、素朴な味付けが信州らしい一品である。

 食習の機会や時季
 今は時期問わずおやつとしても食べられるが、以前は木曽・伊那地域共に、五平餅はハレの日の食べ物で、祝い事や祭り、来客をもてなす時につくられていた。上伊那の農業は稲作が中心で、今も米作りが盛んにおこなわれており、田植えを終えると田の神を送る行事(しつけじまい、田植えじまい、まんが洗いなどと呼ぶ)がおこなわれ、苗を神棚に供えて豊作を祈った。田植えの後や新米の時期には「五平餅会」が開かれ、大人も子供もみんなで五平餅をつくって食べる。

 飲食方法
 硬めに炊いたうるち米を半搗き(はんつき)にして、平たい団子状にしたものを串に刺す。コンロや囲炉裏で両面を焼き、たっぷりとタレをつけてあぶる。団子の大きさや形、刺す串の大きさや長さは、地域や家庭によって様々である。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 今も、家庭でつくられ、地元の五平餅店をはじめ、中部地方のスーパーマーケット、サービスエリアや道の駅などでもよく販売されており、土産品として家庭で手軽につくれるものも売られている。
飯田市では、4月17日を「4(シモ)1(イ)7(ナ)」の語呂合わせで「飯田・下伊那の日 五平もち記念日」とし、下伊那に伝わる郷土料理の五平餅をアピールしている。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/gohei_mochi_nagano.html より


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