去る3月24日の千葉日報に、県知事選挙の記事が 第 1 面に2件掲載されました。一件は1 面の左に、写真入り6段組みの大きな記事で、もう一件は渡辺県連会長の辞任ニュースです。
保守王国千葉といわれる選挙で、自民党が支持する関氏は、公明党や他の反日野党が支持する熊谷氏に大差で敗れました。両氏の得票数は下記の通りで、関氏は熊谷氏に4倍もの差をつけられ、大敗でした。
1,409,496票 熊谷 俊人 無新
384,723票 関 政幸 無新
大きな方の記事の見出しを、転記します。
「 " 支持層流出 " に衝撃」「自民の看板、発揮できず」「離された関氏」
保守王国と言われる千葉ですから、議員たちにも大きな衝撃が走ったと書かれています。事前、事後の調査数字も掲載されているので、転記します。
1. 千葉日報による、自民党支持層に対する電話世論調査
・ 関氏支持回答・・34.4% ・ 熊谷氏支持回答・・48.9%
2. 共同通信社による、自民党支持層に対する出口調査
・ 関氏支持回答・・32.0% ・ 熊谷氏支持回答・・63.5%
共同通信社は、熊谷氏を持ち上げる記事を散々書いていながら、敗因の原因として、出どころ不明な情報を紹介しています。
・ 県内の声 1.
「批判されるコロナウィルス対応や、官僚接待問題など、政権不祥事に足を引っ張られた。」と、党本部に対する不満も渦巻く。
・ 県内の声 2.
「知事選は、独自候補だけが戦い方ではない。今後は、共闘も考えないと。と、選挙対応の抜本見直しを指摘する声さえ聞かれた。
そして最後の締めくくりが、これです。
・ ある県議の声 ( 自民党は県議会で多数を占めているが )
「新知事へ、圧倒的民意が示された。」「対立姿勢ばかりではいられない。」と、ため息混じりにつぶやいた。」
共同通信社も千葉日報も、熊谷氏を応援し、持ち上げる記事を盛んに書き、関氏の敗因に貢献したのに、知らぬ顔です。「盗人(ぬすっと)猛々しい」を、そのまま文字にしています。
そのすぐ下にある、もう一つの記事の見出しを転記します。
「自民党県連 渡辺会長辞意表明」「知事選大敗」「責任とる」
記事は、渡辺会長へのインタビューで、氏の言葉が書かれています。文章にするのが忍びないので、箇条書きにします。
1. 私の力不足で、全ての責任は私にある。責任をとって辞任する。
2. 慰留する意見もあったが、全体の責任を会長が取るのが一番いい、などの声が上がり了承された。
3. 敗因の分析はこれからだが、自民党支持層をまとめきれず、無党派層にも浸透できなかった、との印象を受けている。
大きな方の記事を書いたのは共同通信社で、小さな記事が千葉日報社です。「社会の出来事に鋭く切り込み、真実を読者に届ける。」・・こんな大口を叩いていたのは共同通信社だったか、千葉日報だったのか忘れましたが、記事にはどこにも「鋭い切り込み」がありません。「真実」の片鱗も無しです。
「ねこ庭の独り言」を読まれている方には、自明の話ですが、知事選の敗因は三つです。
1. 石井準一参議院議員の反党行為
2. 森会長の選挙介入
3. 共同通信社と千葉日報の選挙妨害記事
渡辺会長は、任期満了で退任するスポーツ庁長官の鈴木大地氏を、知事候補として推し、県内の国会議員と県議会議員の了承を取り付けていました。鈴木氏は、千葉県出身者ですから、県民も支持するはずでした。しかし、公明党と親密な関係にある石井氏が、公明党の推す熊谷氏を最初から応援し、渡辺会長に異議を唱え続けました。
このため、自民党千葉県連の内部が混乱した時、なんと森喜朗氏が介入してきました。これがその時の、千葉日報の見出しでした。大きな活字が踊っていました。
「鈴木大地氏 擁立困難」「自民、森喜朗氏が反対」
この間対立候補の熊谷氏は、千葉市長を辞任し、知事選への立候補を表明し、千葉市長の後任まで指名しました。千葉県連の騒ぎをよそめに、氏は着実に選挙活動を進め、氏への期待と称賛の記事が毎日発信されました。
千葉県民なら誰でも、知事選敗因の原因を知り、多くを語らない渡辺会長の、胸の内も理解しています。知事選の得票につながらなかったところに、千葉県民の情けない面がありますが、これが実態です。
私が知事選のことを取り上げているのには、もう一つ理由があります。このところ、反日的言動をし、二階氏と共に媚中姿勢を露わにしている公明党が、国政においても障碍になっているからです。
公明党は、外国人土地取得法改正について反対し、中国のチベット民族殺戮についても、非難決議の国会発信を妨げています。人権を大切にする政党と看板を掲げながら、中国によるチベット人虐殺については、無視するようです。
中国に領海侵入されている尖閣の海を警備しているのは、海上保安庁ですが、所管する国交省の大臣は、公明党が長年占有しています。述べると長くなりますので割愛しますが、創価学会を母体とする公明党は、選挙時の動員力で自民党を助け、恩義を感じている議員が沢山います。反党行為をした石井議員も、その一人です。
千葉知事選の問題は、渡辺会長の責任を超えた、自民党本部の話です。菅総理は、このまま渡辺氏を見殺しにするのでしょうか。森氏の選挙介入や石井氏の反党行為に、目を瞑るのでしょうか。
こうした事実を報道しないようでは、千葉日報は県民に読まれるはずがありません。いつまでもマイナーな新聞のままでしょう。共同通信社に逆らえない、小さな地方紙だとしても、努力もしないまま、屈服してしまうのでしょうか。
「しっかりしろ、千葉日報。」
大きな象が共同通信社だとすれば、小さな蟻が千葉日報社ですから、困難な注文であるとは自覚しています。しかし千葉県民が千葉日報社の努力を知れば、マイナーな新聞で終わりません。保守王国の千葉が、媚中公明党のなされるままで終わってはいけません。だから、少し言い方を変えます。
「しっかりしてくれ、千葉日報。」「がんばれ、千葉日報 ! 」