日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



副題も含めたタイトルは「ジェフ・イメルト GEの変わりつづける経営」
昨年末に出た本で少々古いが、最近読んでタイヘン印象に残ったので、自分の記録のためにもアップしておきたい。


“20世紀最高の経営者”ジャック・ウェルチの後任として、45歳で巨大企業GEのCEOとなったジェフリー・イメルト。
就任翌日の911、サブプライム問題を乗り切った彼の姿は、現代を生き抜く我々に大きなヒントになる。

読み返すと、書き留めておきたいフレーズがわんさか。
これを列挙していくだけで、この本の価値の一端をかいま見る事が出来ると思う。


まだはじまったばかりのP.32。
ウェルチからの最大の批判を受けたピンチの経験を経て。
「あの体験があったからこそ、私は会社にとって何倍も価値のある人間になれた」
「自分自身の力で問題をなんとか解決できるとわかったことで、自分に何倍も自信が持てるようになった」

P.121~の第8章
「環境について過大な理想を抱いたことは一度もない」
そんなイメルトが6年前に気づき推進した、社内を一つ糸でつなぐプロジェクト「エコマジネーション」。
今こうして読むと「当たり前」に思えるが、2004年ではそうとうに「理解してもらえない」話だろう。。。。。

P.173 グロース・リーダーに必要な5つの資質
・市場の基準で成功を客観的に定義する「外部志向」がある
・戦略を行動に落とし込み、意思決定し、優先順位を伝える「明確でわかりやすい思考」の持ち主である
・「思考力」と優位があり、人材とアイデアの両方でリスクが取れる。
・全員参加と人とのつながりによってチームを活性化し、忠誠心と責任感を築く「包容力」がある
・職種や領域の専門性を育て、高度な「専門性」を自信のよりどころにして、変革を起こすことができる

P.188
2日にわたる定期カンファレンスでは、イメルトが40名強のリーダーたちを率いてさまざまなセッションを行う。
リーダーたちに向かって「プロセスとしての成長」の進捗状況を伝えたり、エコマジネーションをもっとうまく進めるにはどうすればよいかを説くともある。

自分の所属する会社のトップが、ここまで出来るかと自問してみると「完敗」の2文字しか思い浮かばない.......
Good Grief!

P.182
「つねに学び続けている人たち、とりわけ化学や技術を学ぼうとするたちがいる。そうした人たちは生き残る。
だが、そうでない人たちは取り残される。学び続ける人とそうでない人の間には、機会に大きな格差ができるだろう」

P.186
「優秀なリーダーは好奇心旺盛だ。
リーダーシップとは、コンスタントな学習と声かけのプロセスだ。
声を出して皆に伝えなければならない。
『よし、それが事実なら、われわれはこうすべきだ。皆、私についてきてくれ!と宣言する必要がある。
全員がそれに従うようにね」

P.190
「グロバリゼーションは未だ終わりの見えないストーリーだと気づいた。
我々がそのストーリーを描いている。
もちろんすべてをわかっているとは言えないが、痛い思いをして多くを学んできたし、GEならうまくやれるだろう」

「物事をシンプルに行うのは、複雑にするよりずっと難しい。
 だが、簡素化によって時間が節約でき、効率も上がり、さまざまなアイデアが浮かんでくる」

「CEOになった時、GEをよりイノベーティブで、よりグローバルで、より顧客志向の企業にしようと思った。
だがアイデアをプロジェクトに落としこみ、人材をその方向に向けるには、1年、2年、3年、という時間がかかる。
そしてプロジェクトから目にみえる結果が出なければならない。
話をするときに、周囲から『いつも口ばっかり』と思われないようにね。だから、私はこう言うんだ。
『イメジネーション・ブレークスルーを実行している。これらが昨年成功した20の実例だ』
ここまでくるには、時間がかかる」


ということで、大変満足できる内容だった。
一方でついでに、自分が現在置かれている状況を、ちょこっとだけ説明しておこう。
3つのプロジェクトを抱え、そのどれもが「トラブル状態」に陥り、ニッチもサッチも(サッチモ? 笑)いかないような状況になりつつある (ほぼ窒息状態....)
ところが、この3つのプロジェクトは、自分が実行する業務の理想としてきたようなものに近い内容が、自分が仕掛けたことで展開してはいる。

つまり、今「踏ん張りどころ」なのだ!
こんな状況下で、ちょうど読んだこの本、勇気を与えてくれた。

(またこの本のテーマ、リーダーシップとは別の点で、当ブログとしては響かざる得ない部分があり、それは別エントリーで)

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