日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 






8年前からはじまった、NYにあるアメリカの代表的オペラハウス、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)のライブ・ビューイング。
最新のオペラ公演を、高品質のHD映像と最新の音響で収録し、映画館で上映、というシリーズ。
9年目 × 10作も、早や5作目と半分が終了。
早いねえ~…
今回は ワーグナーで唯一のハッピーエンド・オペラ「ニュルンベルグのマイスタージンガー」



実は去年の年末のNYで、この演目は × 2回観ている。
その上で、まず訂正をば。

<本当にNYメトロポリタン歌劇場で体験したような、いや!それ以上のそういう高揚感に酔うことができる。

とこれまで何度か当ブログで 示唆してきたが、ちょっと修正したい。


当たらずとも遠からずなんだけれども、少なくとも「オケの音響」という点では、生にかなうものはない、を確認した。
振っているのがレヴァインだからというのもあるかもしれないが、× 2回の生鑑賞で耳に叩き込んだ感覚で、比較してみた。
第三幕の前奏曲などのスローではかなりいい線いっているのだけれど、音が大きく鳴るところで、どうしても明らかに差が出る。
最新のデジタル技術でも、できないことはあるのだ。
(そりゃそうだ!)

その差がどうして出るかというと、正に「劇場での響き」
幕間のインタビューでトランぺッターがほぼこれと同じようなことを言っていた。
いつもはオケピにいる彼が、今回はステージ上で客席に向かい演奏する(第三幕クライマックス)
「いつもの響きと違って、ストレートに音が飛んでいって消えてしまう」
劇場自体が、オケのサウンドを引き立て、響きを生み出している、ということなのだ!
(これはウィーンでも感じたことで、当たり前っちゃー当たり前、ではある)



さてオペラに戻る。
生にかなわないのは当然なのだけれど、一方で....

<このシリーズの素晴らしい点として、
<1.「字幕が出ること」で、過去になく自然にストーリーに入り込む事が可能になった。
<(ライブでは、字幕スクリーンなどでフォローするが、視線がいったりきたりとなる)


この特色を今回も堪能した!

主人公が、第二幕、第三幕で独白するシーンを、これまでになく楽しめたし、特に「第三幕の5重唱」
このシーンでは、各々が別の考えを吐露する合唱なのだけれど、それが凄くよ~く解った!
重要なのは、このシーンに主人公の「本音」がちらっと出て、その後のシーンの仕草に少しずつ表れる事。


生鑑賞の時に、左右のスペシャルなブースで、分厚い楽譜を読みながら鑑賞するワグネリアンを若干名目撃した。
が、そのレベルじゃないと理解できないようなレベルじゃないかなあ?
素晴らしい!
第三幕の前奏曲から連なる流れと、このシーン及びをもう一度観るために、もう1回、行かなくちゃか!?


だけじゃなくて、まだまだ見物は多い。
長くなってきたので簡単に。

1.豪華なステージ。
第二幕、三幕でカーテンが上がった瞬間に自然に拍手が湧き起こる、その理由が良く解る。
これを体感するだけでも、見る価値あり!
写真では、これは伝えられない...

2.レヴァインの指揮(奇跡の復活!)
全体を通し緊張感が途切れない見事な指揮に、始まる瞬間から カーテンコールの最後まで、彼への賞賛が鳴り止まない!
こう書いているだけで、生鑑賞が蘇り、鳥肌ちう...

実に 罪な、MET ライブ・ビューイング(笑)

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