-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

ドンゲンガラ(オオイタドリ)

2014-05-25 21:53:15 | 自然

 今、畑沢ではドゲンガラがすくすくと成長しています。田んぼのあぜ道などを草刈りすることが殆どなくなってしまったので、本来、背が高くなる草の類が大分、蔓延りだしたことは、いろんな植物で紹介しました。ドンゲンガラはその中でも最たるものです。実にいたる所で順調な生育を見せています。昔の田畑の姿を知っている者にとっては、ドンゲンガラの姿を好ましく感じることはありません。何の役にも立たない「やじゃがね」草です。

 それでも、最近は見る目が変わってきました。地面から顔を出した姿が、美味しそうに見え始めたのです。まるでアスパラガスのように見えてきました。というのも、庄内地方ではこのドンゲンガラを食べる風習があることを聞いたからです。実際、月山頂上の小屋に宿泊した時に、修験者のための精進料理の一つになっていたのを食べました。春先に収穫したドンゲンガラを塩漬けして貯蔵し、そのあとで塩出しして料理していました。不思議なことには、美味しかったかどうかの記憶が全くありませんが、「食べられる」とならば、話は別です。憎たらしい存在が、可愛らしい存在になりました。いつか食べたいと思っているのですが、実現していません。

 ドンゲンガラの名前の由来は、茎が中空になっているからだと思います。子ども時代は、茎を切り取って息を吹き込んで遊んでいました。無邪気な可愛らししい姿を御想像下さい。でも、はなを垂らしながらですが。もっと高級な子どもは、中空の部分に切り取った笹の葉を挟んで、笛を作るのだそうですが、私たちは「高級なガキ」ではありませんでした。ただ、無心に息を吹き込む「アホなガキ」でした。アホで結構、こどもが高級になったら子どもではありません。大人の間違った既成概念をそのまま鵜呑みにすることよりも、体で現実を経験する方が世の中の真理を知ることができます。その意味では、子ども時代は哲学者だったのかなあ。そもそも、楽器的なものは大嫌いでした。遊びにまで「音楽」に縛られるのはもってのほかです。

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