~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

重陽の節句

2010年09月10日 22時57分35秒 | 雑感
一日遅れてしまいましたが、昨日9月9日は重陽の節句です(本来はもちろん旧暦でのことですので、新暦では10月になりましょうか)。
なにが「陽」かというと、別に私の名前のことではなく、「九」という数字が陰陽道で最大の奇数(陽の数)であり、これがふたつ重なっているということなんだそうですね。
古くから「菊の節句」としても親しまれてきたようで、私がわずかに覚えている古文の一部「紫式部日記」のなかに、真綿(木綿ではないですよ)に菊の露をしみこませて、それで顔だか体だかを拭いて老いをぬぐい、長寿を願う・・みたいな一節があったように思い、ちょっとネットで探してみました。(手元に本がないもので・・・汗)

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九日、菊の綿を、兵部のおもとの持て来て、「これ、殿の上の、とり分きていとよう、老拭ひ捨て給へと、のたまはせつる」とあれば、

菊の露 わかゆばかりに 袖ふれて 花のあるじに 千代はゆづらむ

とて、かへし奉らんとする程に、あなたに還りわたらせ給ひぬとあれば、ようなさにとどめつ

<訳>
 重陽の節句の9月9日、兵部のおもと(女房の敬称)が菊の着せ綿を持ってきて、「殿の北の方(鷹司倫子)がこれを特別にあなたにって。これでよく顔や体をぬぐって、老いを取り除きなさいって」と言うので、

 菊の露わかゆばかりに袖ふれて花 のあるじに千代はゆづらむ
 (わたしはちょっと若返れば・・・千代の長生きは北の方に)

 と詠んで、着せ綿を返そうとしたら、「北の方はもう帰ってしまわれたわ」というので、しかたなくそのままにしてしまった。

※着せ綿 重陽の節句の前夜、菊の花に真綿を覆っておき、あくる朝夜露に濡れて菊の香りがうつった綿で顔や体をぬぐうと老いが除くと信じられた。

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なかなか風流でございます。
ほかにも「菊酒」というならわしもあるとか。

1月1日(正月)、3月3日(桃の節句)、5月5日(端午の節句)、7月7日(七夕)は今でも行事が残っていて祝われていますが、9月9日はほとんどなにもしないですね。お月見が近いから忘れられているのか?・・・・
「孫の日」などの商業由来の後発の行事を増やすより、こういうものをやるのがいいような気がするのですけど、あまり商売的にメリットがないんでしょうか?
エステ関係とかいかがでしょうか?「特性菊のエキス入りアンチエイジング化粧水」とか(笑)。菊はちょっと難しいのでしょうね、なんとなく仏様のお花っぽいし・・・。


「菊」や「陽」の連想から、ちょっとアヤシイ方面の節句という説もありますが、そういうことはおいといて・・・・
ちょっとだけ古典の時間、重陽の節句のお話でございました。