~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

趣味のオキテ?

2010年09月30日 23時43分54秒 | ピアノ
やっと調律をお願いしました。

音律の狂いもですけど、打鍵を受け止めてくれるクッション感が希薄になって、関節に「カン」とくるようなアタリが嫌で仕方なかったもので、それをなんとかしてください、という注文を出してお願いしました。時間をかけて丁寧に治してくださったおかげで、ずいぶん楽になりました。

私、アコースティックの中古アップライトを買ったのが2001年秋、新品のグランドを買ったのが2004年春で、それ以前はほとんど弾いていなかったとは言え、10年間電子ピアノでした。
なので、調律師さんのお仕事そのものをよく理解しておらず、音の狂いを正す作業をされるだけだと思っておりました。それが、海外の有名なコンサートピアニストに随行してピアノの調子を整える方の本などを読み・・・へ~え、(一流の)調律師さんてすごい、良い演奏会は良い調律師さんなしには有り得ないではないか、とびっくりしたわけです。
で、そのころアコースティックのピアノに替え、いや、替えたはいいですけど、相当な中古のアップライトだったため、トラブルが多く、その一方で、今と違ってドビュッシーなどを弾いていたもので(信じられないかもしれませんが)、自分の腕は棚に上げて、ピアノへの不満は募るばかり。
正直、電子ピアノの方がストレスがなかったと思います。楽器のレベルはともかく、多かれ少なかれ、生の楽器というものはそうしたもんですね。
申し訳ないくらい、調律師さんに注文をつけ、「この楽器ではこれ以上のことはできないんですよ。グランドピアノでないと」と言われました。
今考えると、絶対にアップライトピアノでは不可能なことをお願いしてました(汗)。

そういうワガママいい放題の時期を経て、グランドに買い替え、調律師さんも替わりました。
楽器に文句をつける前に、まずは自分の腕を疑ってみなければならないわけではありますし(汗)、腕次第で楽器の欠点を補うことも可能、またそうでなければ、「どこの会場のどんなピアノでもいい演奏をする」ということは有り得ないわけですけど、まずは自分の腕を上げるための条件を整えなければ、私のような人間はおそらくいつまでも文句を言い続ける。

電子ピアノだから・・・・
中古のアップライトピアノだから・・・・・
子どもが小さいから・・・・
時間がとれないから・・・・・
音大に行ったわけではないから・・・・・

現在では楽器についてはまず文句は言えず、
子どもも小学校に上がって、「小さいから」という理由は言えず、
お勤めしてるでなし、また防音室もあるわけで、「時間がない」という言い訳もきかず、
最後の教育の点でも、それなりにレッスンを受け続けているので、これまた何も言えず。
あえて言うなら「若くないから」ということですけど、そんなことでヘタレるなら、誰に頼まれたわけでなし、弾かなければいいだけの話。
条件を調えれば調えるほど、自分としては逃げ場を失ったわけですが、だからといってそこで自分の首を絞めてしまったのでは、これはもう趣味でも楽しみでもなくなります。

・・・仕事でないから文句も言えない(笑)。

文句言わず、迷惑かけず、でも自分なりに志をもって趣味をやるのは、それはそれで楽なことでもないような気がします。

基本的には隙間の時間でやらなければならないことですし、表に出すことでもないです。
「ピアノを弾かれるんですって」と言われることは、これはもう「バレた」ということですから(笑)。

というわけで、趣味というか道楽のピアノにここまでつきあってくださっている調律師さんに感謝です!