アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

評判の良い病院も油断できない

2009年06月29日 | Weblog
隣のベッドの人は、膝から下を切断する手術をすることになっていました。私は、断裂したアキレス腱をつなぐ手術を受けることになっていました。手術順は、私が先。アキレス腱の手術なのに、T字帯を着けさせられ、手術着を着る必要はないと思うのですが着せられ、頭には手術用帽子(?)をかぶせられ…。さて手術室へ入り、背骨に麻酔を打たれているうちに、「まずい!」と思いました。
34年前のことです。手術室へ入っても患者の確認がないのです。膝から下を切断する人と人違いされ、足を切り落とされたらどうしよう!のこぎりの音が聞こえたら、「やめてくれー!人違いだぁ!」と、叫ぼうと決心し、医師達の会話に聞き耳を立てていました。下半身だけの麻酔でしたからこのように、会話も聞こえるのですが、全身麻酔だったら、抵抗など出来ません。何をされても分からない。

 その後、次々と起こる患者取り違えのミス。そのため病院では、氏名確認、生年月日確認をするようになりました。採血でも、「お名前をフルネームでおっしゃってください」「生年月日は?」
 診察に呼ばれるときも、フルネームで呼ばれる。その際少しは楽しいこともある。
 「藤原紀香さん、11番診察室へ」…待合室の目は、一斉に藤原紀香さんへ。
 「安室奈美恵さん、3番診察室へ」…待合室の目は…不可解そう?安室奈美恵がじいさまだ!?実は、「安室波平さん」だった。(これは、漫才ネタのパクリ)

 その後も、忘れた頃に時々患者の取り違え事故が起こりました。
 横浜市立大学医学部付属病院第一外科で、肺手術と心臓手術の患者を取り違えてしまった。切開してから、「ありゃ?」と、気付いた。
 4年前には、国立がんセンター中央病院で、肺がんではない患者を肺がん患者と取り違えるミスが起こった。肺の一部を摘出してしまってから気づいた。

 患者取り違え関連の事故は、2006年10月から2009年3月までで、はっきりしているものが59件。2年5か月で59件は多いでしょう!内訳は、薬剤ミス件、輸血ミス、検査ミス…手術での取り違えも3件あったという。
 34年前の私の恐怖、蘇ってきましたよ。今も、あぶないんだ!

 宇宙で日本人が活躍している現代ですよ?どうして、そのようなミスが起こるのでしょう?「患者に名乗ってもらう」「リストバンドを見る」といった、取り違え事故防止のマニュアルがあるのに。

日本医療機能評価機構は、「事故防止ルールの風化」を挙げている。
1 定められたルールを怠った。
2 患者名は確認したものの、その後に別の患者に行う処置をした。
3 処置台などの整理の不徹底。

 医療現場はそれほどたるんでいるのか?事故ゼロの医療施設が圧倒的に多いでしょう。しかし、たるんでいるところもあります。いつ事故が起こるかハラハラ。
 新聞で、「評判のよい病院」に挙げられていた隣の市にある市立病院へかかりました。採血の所に、4人ほどの看護師がおりました。患者は私一人。
 な、な、なんと!看護師の一人(50歳代の大柄な肥満女で、顔も意地の悪いばあさんを太らせたような…)が、パチンパチンと、爪を切っているではないか!切った爪は、処置台や床に飛び散っている。いくら暇でも、勤務中に患者の前で自分の爪を切る。「評判の良い病院」って、下品きわまりないバカ看護師がいる病院なのですねえ。驚きました。こういう実態があるのですよ。患者の取り違えもまだまだ起こります・・・コワッ。