「最強の結束方法」についての質問メールの返答です。
(マルトホームページ、鮎釣り講座内にこの方法が出ています)
1.ツマミ糸に使うナイロンラインの強度低下はないですか?
あります。
あります。
瞬間接着剤は、空気中の水分と反応し、高温になります。その後、硬化が始まり接着となります。その時の温度とその後の硬化の影響でナイロンラインは、ダメージを受けているはずです。最近は、私自身は、フロロカーボンラインを使っております。強度的には、ナイロンのほうが強いし、オバセをとってもエビになりにくいので、ナイロンを使いたいのですが、何せ不精なので、ラインが切れるまで何度も使いたいので、岩ズレに強いフロロを多用しております。
2.水中糸に細糸のナイロンラインを使っても、利用出来る結束方法ですか?
もちろんできます。
しかし、私自身は、0.1号のラインでも付け糸は、全く使用しません。ハナカンハリスとの接続方法も、上記と同様の試験結果は編み込みより劣りますが、その場で簡単に結べ、ラインが傷ついたら、その部分を取り除いてキズの無い部分で接続します。
接続方法方法は、ラインを折り曲げワサを造り、ハナカンハリスのコブの下に締める。
その後ハーフヒッチを正逆で2回最初に締めた箇所から下側に締め付け、コブの方に寄せます。不要な部分を切断する際は5㎜程度残して切ります。この接続方法は、ラインを折り曲げる事で、2本のラインを使って接続する事になるのです。1本の面積より2本の面積の方が広いので、接続面が広くなればそれに掛る力が分散されます。よって接続強度が上がるのです。
しかし、岩ズレには弱いので、オトリ交換の際、必ず唇か指先で確認します。それとハナカンより上のハリス部分を少し長めにとります。それは、エビになったとき水中糸部分にハリが掛った状態では鮎の重さと川の流れの引っ張りで水中糸部分が切れるのを防ぐためです。
3.瞬間接着剤利用の効果は、翌シーズンも使えますか?
翌シーズンには、新しいものをお使い下さい。
翌シーズンには、新しいものをお使い下さい。
ラインは、製造時点から劣化が始まっております。紫外線劣化が一番怖いものです。
また、一度使ったものは、来年まで使えません。仕掛けより、一匹の野鮎のほうが大切です。循環の釣りといわれる友釣りは、W放流で大変難しい釣りになります。
ラインメーカーの研究室での強度試験の結果と、講習会等で釣師の前で実演し結束したラインを、手で引っ張ってもらい、切断の状況を体感と目視で確認してもらい、今のところこの結束方法が一番だと思っております。
実演では、0.1の複合ラインと0.3号のフロロカーボンラインを結束し、鮎師の方にゆっくりと引っ張ってもらいます。手で切れないときも多々あります。急激に引っ張ると切れやすくなりますが、実際の釣りでは、竿の曲がりが有ってから糸の伸びがあり最後は、双方が曲がりきったり伸び切ったりした状態で切れるのです。切る為の引っ張り方をされる方は、初心者の方に多いです。上級者ほど、ゆっくりとラインの伸びの限界を知り、その後の接続部分の強度を確かめながら引っ張ります。
瞬間接着剤は、安いものの方が良いと思います。3本いくらといった商品が有ると思いますが、瞬間でなくても「少し瞬間」くらいの接着剤がラインに負担を掛けないと思います。
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