○怒涛の年度末繁忙進行中で目途が見えない。街中の桜もあちこち満開だが、今週中までぐらいなのだろうか?結構雨が降ってきたりする。
本日のBGM:
George Smiley / Alberto Iglesias (「Tinker Tailor Soldier Spy/ Original Motion Picture Soundtrack」)
「裏切りのサーカス」WOWOWで早くもそのうち放送予定と聞いたが、待てずにDVDとアルベルト・イグレシアスのサントラ買っちゃったよ(笑)。オープニングがジョージ・スマイリーのテーマで、そこのテロップ過ぎてもしばらく本人全く無言。というところからして渋い。街中にいても他の人に気がつかれない、目立たず溶け込む、しかしよくよく見るとまぎれもなく何か只者じゃない存在感がある、というのが秀逸。先日のケーブルテレビの三本立ても加えてゲイリー・オールドマンがスルメ状態でじわじわ来ているだけでなく、最初から最後まで出てくる階段の脇の守衛番の白い髭のおじさん(なんかPet Shop Boysの「Heart」のPVに出てくる使用人の人のような感じの方)に到るまで、出てくる人がなんか、やっぱし良いのだ。マーク・ストロングさんの何か言いたげで抑えた目とかに、どきっとさせられるのは、いわずもがな。改めて見直してみたら、
レイコン(サイモン・マクバーニーさん)の朝食?のお茶といただく「かりかり薄切りトースト」の「しゃかしゃか」はこれだ。三角に切って薄いやつ。こういうのを、ぱりっといい音をたてて齧る紳士の皆さんが出てくるのが印象的。
他にもWimpyとか、おまけの目玉焼きの美しい食べ方とか、なんか生活感も含めて淡々としている。美しくもひたひたと不安を煽りつつ静かに迫ってくる緊張感のサスペンスドラマぽい音楽も加わって、老齢に近づく人間の成熟した大人の深い魅力の世界を感じさせる。というよりも、もう少し技術的に(今途中で時々止めながらDVD見てて改めて気づいたが)、カメラの撮る一つ一つの「絵」がかなり計算されていて、かつそれが「決まる」人たちばかりが出てくるからだろうか。指先までelegantに見えるのが不思議だ。(20130327)