○(臼杵の近代化遺産&建築お散歩つづき・その5)
あちこち行ってみて思うことだが、「近代化遺産」の文化財的建築は、平成26年現在の街の中の周囲のビルなんかの建築と比べて「明治や大正や昭和の“過去の建物”」として存在していることが多い。
だが、臼杵の町の場合は違う。この町の中では、そんなものより圧倒的に古い建築の方がざらにあって、街並みを形成していたりするので、「近代建築」をほんとに「前近代の建築群の中に新しくできた近代建築」(!)として見ることができるのだ。そういうロケーションって、普通はなかなか無いと思う。


旧丸毛家住宅[江戸後期頃、臼杵市指定有形文化財]では、じっくりと武家屋敷の建築の仕組みや雰囲気を味わうことができる。

感動したのは、朝方でちょうど誰もいなかった時だったのだが、設えがきちんと整えられていて、各座敷にもさりげなく一輪挿しに新しい花が添えられていたことだ。この屋敷を大事にしている人々の行き届いた心地が、受付の人がいなくても強く伝わってくる。美しい。これはあだやおろそかにはできませぬ。
姿勢を正して、しかしゆったりと、竹林からわたる清風をすっきりと心地よく感じ取れる優れた場所で、よかった。キイロイトリやカツオ人間やむすび丸もちょっと休ませていただきました。

本日のBGM:
間奏曲 変ロ短調作品117-2 / ブラームス(「Glenn Gould Brahms 10 Intermezzi for Piano」)
この青嵐の季節になると思い出すグレン・グールドのブラームス間奏曲集を。
「軍師官兵衛」は先週あたりから荒木村重の裏切りの頃だから(摂津離反で毛利と本願寺とその他が一気にざわめく多重中継の実況みたいになってたな)、そろそろ官兵衛が有岡城に幽閉されてしまうのではないかと思う。なかなか「信長 King of Zipangu」的にダークで、爽快とはいえない頃の展開なので、確かに各回の落着ポイントがないまま「疑心暗鬼ドラマ」で進んでるのが辛いのかもしれない(でも多分実際そういう状況だったのだろうとは思われるが。もうちょっとうまく構成されないものかと。それとも解放後に一気に展開のテンポが上がるのか。いや毎日時専で破れ奉行を見ているからといって、そんなべらんめえで隆慶一郎風に超特撮にしろとは言わない)。関連してよく見かけるのが「岡田くんがあと1年間も幽閉されたら救出されないうちに12月でドラマが終わってしまうのではないかw」ネタ。24-twenty four-じゃあるまいし、そりゃないと思うがw。(20140511)