資源エネルギー庁が発表した電源別の発電コストは、2004年で次のようになっている。
一般水力 11.9円/kWh
石油火力 10.7円/kWh
石炭火力 6.2円/kWh
LNG火力 5.7円/kWh
原子力 5.3円/kWh
電気事業連合会の2004年版コンセンサスでは、次のグラフ。
原発コストのこの試算には、使用済燃料の処理費用や、放射性廃棄物の処分費用が含まれていません。さらに、原発立地の費用は、開発費用も含まれていません、今回の福島事故のような被害補償は全く考えていません。
これらを加えたら、どう考えても、電源コストは原子力が一番高価なのは目に見えています。
『経済』7月号で、大島堅一立命大学教授が試算しているので、紹介します。
|
①②のコスト |
③のコスト |
合計 |
原子力 |
8.64 |
2.04 |
10.68 |
火力 |
9.80 |
0.10 |
9.90 |
水力 |
7.08 |
0.18 |
7.26 |
一般水力 |
3.88 |
0.10 |
3.98 |
単位:円/kWh
① 発電に直接要する費用(燃料費、減価償却費、補修費用等)
② バックエンド費用(原子力に固有の費用)で、使用済燃料の処理費用、
放射性廃棄物の処分費用、廃炉費用など
③ 国家からの資金投入費用(財政支出:開発費用、立地費用)
これにさらに少なくとも数兆円と言われる害補償を加えたら、原発コストはどのくらいになるか。