「パレートの誤算」柚月裕子
冒頭、ジュラルミンケースに入った2500万円、市の社会福祉課で銀行が持ち込んだ札束を確認。
6月に生活保護費を窓口で支給する金額、ため息を漏らす新入りに口座振替はこの10倍と。
新人2人が、生活保護費受給者を担当することになる。嫌がる二人が訪問を始める。
暴力団が生活保護費を食い物にする実態が浮き彫りされる一方、本当に生活に困った人たちを見る。
暴力団と医師が結託して、患者をつくり、ピンハネ。そこに福祉課の課長がつながっていく。
暴力団に殺されそうになった主人公「聡美」に、前任者の言葉「いつか、この仕事をしていてよかった、
と思えるときがくるよ。」が聞こえてくる。