翁長知事は、辺野古沖の海底ボーリング調査の中止を沖縄防衛局に指示したと発表した。中谷防衛相は「この期に及んで」と、沖縄県民の心を踏みにじってきた政府の無責任をあらためて表明した。
ちょうど、今、最近の新聞書評欄で紹介された「追跡・沖縄の枯れ葉剤」(ジョン・ミッチェル著・阿部小涼訳)を読んでいる。このなかで、アメリカがそして日本政府が沖縄の人々を人として見ていないことと、そのひどさに怒りを覚える。
「1971年、南風原と具志頭一帯で廃棄された民生用除草剤が深刻な漏出被害をもたらした。民間業者が米軍から払い下げた化学薬品を不法投棄し、ドラム缶から漏れ出た物質が付近の国場川に流れ込んだ。地元の子供たちが腹痛を起こし、3万人の住民への水道供給が停止された。」
ベトナム戦争時、アメリカは沖縄に大量のエージェント・オレンジと呼ばれる枯れ葉剤を持ち込んだ。そして、基地内にも、基地周辺も散布した。漏れ出した。基地の労働者も、米軍兵士も住民もその被害を受けた。ベトナムでは広大な林に、農地が空から散布された。
退役軍人が被害を認めさせるために闘っている。...
アメリカの軍人さえも、人としての扱いをしないアメリカ政府。闘うしか方法はない。