徒然なるままに 平和と音楽を求めて

平和憲法のもと日本は戦争しない国として、いろんな国の国民から賞賛されてきた。この日本が戦争する国に変質しようとしている。

岸恵子と吉永小百合の「歩いて行く二人」

2015-06-05 | 読書

 楽しそうな本を見つけた。フランスに住まいを構える岸さんと日本の第一線で活躍する吉永さんの素敵な二人の対談、興味を持って読んだ。

 こんなことを二人が話している。

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夫から受けた影響は数えきれませんが、その一つが社会、ひいては世界に目を向けて、自分の意見を語ることです。でも、世間というものは、ときにせっかちで、的はずれなレッテルを貼りたがる。

以前、元首相の中曽根さんのパリでの演説が素晴らしく日本をアッピールしたと言ったら、岸恵子は中曽根派なのかと言い、アメリカのイラク侵攻を批判したら、今度は共産主義かと言う。そうした暗愚な誤解を承知で、私は今、世界に広がる「核」の恐怖、特に間近な国が持ってしまった核が果たすかもしれない最悪の事態に備えて、議論するのは必要に思えるの。自分が正しいと思うことを表明したいの。小百合ちゃんもそうでしょう?

 吉永

私は、自分が願うことを声に出したいと思っています。憲法のことも、九条があるから、日本という国はほかの国で人を殺さなくてすんでいるわけだし、もし世界中に九条が広がれば、それこそ核兵器だけじゃなくて、戦争がなくなる日がくるかもしれないという望みを持って。

ユートピックな望みだとは思うけれど、それは人類すべての夢ね。日本は人を殺さなくていいけれど大義とか、正義の美名のもとに、地球上の弱者は今日もさまざまなかたちで、殺され続けていると思うと我慢ができない

んです。

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吉永

でも、経済のために原発は不可欠という発想は、私はもうやめたほうがいいと思うんです。電力的には今、原発が全部止まっていても十分にやっていけているので、経済のためといって人間の命が危険にさらされるのは、私は納得がいかないんです。それと、まだ約=ニ万人(二O一四年五月現在)の福島の人が故郷を離れて暮らさざるを得ない状況を考えると、やっぱり日本には原発はふさわしくないって。経済人が知恵を結集して努力すれば、原発抜きでも経済がきちっといくようにできるんじゃないかと思うんです。

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吉永

原爆で大きな被害を受けていて、福島のこともあって、一番核廃絶を訴えるベき立場ですよね。日本が率先して「核兵器は全部なくしましょう」と言つたら、どの国も納得すると思うんですけど。アメリカとの同盟でそれを言えないというのは残念ですし、悲しいです。

 


新国立で「ばらの騎士」

2015-06-04 | 音楽 クラシック

久しぶりに新国立劇場へ、「ばらの騎士」

以前に、紀尾井ホールで日本初の無声映画の「薔薇の騎士」(オケ付き)を見た。

今回のオクタヴィアン、綺麗すぎる男役、ステファニー・アタナソフと元帥夫人のアンネ・シュバーネヴィルムスの好演。

ウィーンの貴族社会への風刺は、「こうもり」と同様、喜劇的。

冒頭のベッドでの元帥夫人のオクタヴィアンの語らいは刺激的。終幕の男爵がとっちめられる場はコメディ。

オックス男爵の低音は響いたな。最後の三重唱はいいね。

 


自然豊かな野川

小金井市東町の南側を流れる野川。 国分寺崖線のはけの道に沿って。