おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

ギャリック・オールソンのお話

2024年12月09日 | 重力奏法

ピアニストのギャリック・オールソン。

次のショパンコンクールで審査委員長を
務められるとのこと。


さて、今回ご紹介する動画。
オールソンさんがピアノを弾く時の手の使い方を
全て話して下さっていると言って良いほどの内容。



生徒さんには、習い始めからこれらのことを
身に付けてほしいと思い、日々レッスンをしているわけです。

なんて偉そうに書きましたが、
このことに気付いたのは、
私自身、現在、生徒さんに教えている教本を
使うようになってからです。

気付いてみたら、20歳の時から師事した先生に
よく言われていたことでした。

なのに、理解できていなかったのです。


私がこういうことかと解ったのは、
ノンレガートで、ある教本を丸々1冊弾いてみたからです。

全てはここから始まりました。

そして最も参考になったのは、
イリーナ先生が子どもたちにレッスンをしている
動画です。


決して器用ではない私がそこそこ出来ることなら、
他の方はもっと容易にできると思いました。

特に大人の生徒さんは、
弾き方の問題で行き詰っている場合が少なくありません。


なので、手の使い方、力の抜き方をレッスンで話すのですが、
「音符を追うのがたいへんで、それどころではない」
と、よく言われます。

逆なのです。

さすがに私でも、
音符を読むことがやっとの状態の方に
手がどうのとは言いません。

実際は音符は追えているのですが、
手の力みで動きがどんどん固まり、動かせなくなっているのです。
しかし、ご本人はその自覚がなく・・



1'38"辺りでのショパンの10度跳躍する所のお話。

もうこれは子どもを含めた生徒さんに
5度でも1オクターブの跳躍でもすぐに直せることなので
よく言うのですが、これをなかなか実行してもらえなく・・

実行しない理由は簡単です。
手を置いていた方が間違えずに弾けると思っているから、です。

それでは音楽は生きません。
生意気ながら私もよく「それじゃ歌うと、あ”-だよ」
そしてそのあと美しい声で歌えれば良いのですが・・

こういう時に歌が上手かったらなぁ、とよく思います。


オールソンさん、驚いたことに
ショパンエチュードOp.10-1のところで
若い頃にこのことは知らなかった、
あとから学んだ、と話されていることがあります。

弾けるかたが、最初から本当の奏法を
全て身に付けていたのではなく、
学び続けてあとから直していったということです。

励まされるお話です。


動画は概要欄にチャプター分けされていて
見やすいです。

5 Relaxationの話は、学生の時の
私だな、と苦笑いしました。

先生によく、鍵盤を押さないで!
と言われていました。

押している自覚ゼロでした。

今はコーヒーを飲みに行けていると
思われます。


腰を据えて、じっくりとご覧いただきたい
お話です。


Ten piano technique tips from Garrick Ohlsson
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