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ます,PrologueでなくIntroductionなんですね。
当時の時代背景の説明です。なるほど。
1377年,英国国王エドワード3世は,死の床にありました。(カッチョええな~この王様。(^^))
‥とここでこんな文が。
Too late for those who had incurred his displeasure, their struggled-haired, blood-caked heads spiked over the gateway of London bridge, marble white cheeks turning black as the ravens dug for juicier morsels.むむ?! もし9巻 The Field od Blood を先に読んでなかったら,こういう情景が想像できず,この文の意味がわからない所でしたよ。(笑)
(残念ながら)王の機嫌を損ねてしまって,ロンドン橋の入口に,そのくしゃくしゃ頭の血みどろの首をさらされ,カラスにおいしい白いほっぺをつつかれて,真っ黒にされてしまった人達には,ちょ~っと遅すぎましたがね~。
‥いきなり,いかにも英国,なブラックな文章!(笑)
で,王様は,ペストを患っていました。
私の持っているのは古本(この本,とても残念ですが,新品の正規版を手に入れるのは現在不可能なようで。。)なのですが,plague(疫病)と書いてある行の縁に「1350」と落書きがあります。
ちょうど「アルカサル―王城」にも描いてあった事ですが,1350年代に大流行したペストは,その後大流行は収まったものの,時々鼠を介して人を死に至らしめる事が,少なからずあったようです。当時の人々は,たとえ王族や貴族でも,びっくりするほど短命な人が多いのですが,殆どの場合,戦争か,ペストか,はたまたこのシリーズにあるような殺人,謀殺,いずれかだったのですよね。
‥王様は,体のあちこちに病の徴が現れ,ピチピチ(笑)だった王の印の指輪も回ってしまう位やせ衰えてしまいましたが,かつてフランスとの戦争で勝利した時の事を思い浮かべながら,誇り高く耐えていました。「立ち上がれば死なないんだ」と信じて,陣頭で指揮をしていた時を再現するかのように,勇敢に立ち尽くす姿は,LOTRのセオデン王を思い出させますね。
しかしそんな苦行に耐える事15時間,王様は,ついにクッションに倒れ伏してしまいます。
さあ大変,国は上を下への大騒ぎ。巨大な船並みの大きさの魚が上がるわ,北部の森に不思議な生物が現れるわ。。。。不思議な事が一杯起きたようです。(笑)
あんまり面白いんで,昼休み中は3ページしか読めませんでした。(爆)
実はエドワード3世という王様は,平均寿命一体いくつなのか心配になる位短命な人々が多い当時の世の中で,64才まで生きた人ですから,結構長生きと言えるし,その在位も50年(おそらく当時の人の一生より長いでしょうねえ(汗))だったので,この王様がいなくなるというのは,大事件だったに違いありません。
‥そして夕方の15分でさらに3ページ。
王が亡くなり,継ぐべきだった彼の息子エドワード黒太子(Edward, the Black Prince)は既に病気で亡くなっている為,その息子,リチャード2世が後を継ぐ事になりました。一方,先王の生き残っている息子達の中では1番上のジョン・オブ・ゴーント(John of Gaunt)は,ちょっと不満気です。
余談ですが,この時亡きドン・ペドロの娘コンスタンシアが彼の,そしてイサベルが弟エドムンド・オブ・ラングリー (Edmund of Langley)の奥方でございますよ。
‥という事を念頭に,いよいよ,物語が始まります。
ふん,ここからはミステリーなので,筋には触れない事に致します。