ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

ご注意を

2006-07-11 10:56:45 | ゲド戦記・Le Guin
ネガティブな事は書かない主義ですが、私のブログを見て真似をして同じ被害を受ける人がいると困りますので……。 ゲド戦記のYahooレビューの事でございます。ネタバレ表記がないのに、重大なネタバレをばらしているレビューがありますので、お気を付け下さいね。タイトル忘れましたが長いやつは要注意です。


続ナルニアSEE

2006-07-11 07:02:56 | ナルニア・C.S.Lewis
22日(土),Comic Conで,ナルニアLWWのSEEのプレビューが発表されるようですよ。(3:45-4:45 Disney Previewsの所) あとPOTCについても何か。(確かどっか別の所で,視覚効果についてのお話があると言っていたような気がします。) しかしComic Conと言えば‥‥LOTR思い出しますねぇ。。特におととしのROTK SEEですね~。懐かしいですね~。ROTK SEE自体は,ちょっと痛し痒しでしたけどね。(笑) でも今年はLOTRの話題はなくて寂しいです。


HoME8 2-VII Journey to the Cross-Roads (1)

2006-07-11 00:34:46 | Tolkien・HoME
最初この章は,前の章と一緒に書かれていたそうですが,初期の下書きは『耐え難いほど』読みにくいものだそうです。(笑)(←もう何度『読みにくい』に当たった事か‥)最初の草稿は,正式版より1日早く彼らは十字路に到達したのだそうです。

<下書き>
ゴラムはこれに賛成して,彼らは道から身を隠します。しかし,彼は開けた場所では休もうとしませんでした。彼はいろいろ捜して大きな穴の上のセイヨウヒイラギの下を選びます。ゴラムは簡単に這い上がりましたが,ホビット達はサムのロープをつかってよじ登りました。ゴラムは手伝いませんでした。彼はロープに指1本触れません。大きな枝の下は,やや快適です。まるで大きな天蓋のようで,星や空を見上げる事はできませんでした。

「この嫌なゴラムがいなければ,快適に眠れるだ。」とサムは思います。そんなサムの想いとは関係なく,ゴラムは連れを全然恐れてないようで,木上の動物のように丸まってすぐ眠ってしまいました。(なんか想像するとかわいいですね(笑)) しかしホビット達は彼を信用できませんでした。(特にサム)2人はファラミアの警告が忘れられません。彼らは3時間交代で休みましたが,その間ゴラムは動きませんでした。「すてきなおさかな」が糧になったのかどうか,彼は狩にも行きませんでした。

真夜中ちょっと前,彼は起き上がり,ホビット達は,彼の青白い目が瞬きもせずに暗がりを睨んでいるのを見ました。
</下書き>

ここでお父さんは「嵐」とメモっていますが,この場面での天気の変更は見られません。他に注目すべき所というと,フロドとサムはファラミアから「羊飼いの曲がった杖のような彫刻を施した棒」をもらったとあるそうです。そしてその木は最初melinonと記され,lebendronlebethras(最終形lebethron)と変化していったそうな。またファラミアは,モルグル谷から流れ出る水を飲んではいけないと警告した事なども盛り込まれていたそうです。

2番目のドラフトは天気の変化の気配が見られます。
<下書き>
彼らはしっかりと登ります。後ろを振り返ると今まで歩いていた森が空の下に大きな深い影を落としているように見えます。空気は重く,もはや新鮮でも澄んでもいません。星はぼんやり見え,エフェル・ドゥアスの上に出た月は病的な黄色に霞んでいます。彼らは前方の山が青白く見え出すまで歩きました。ゴラムは道をよく知っているようでした。彼は臭いを嗅いで手招きします。彼らは大きな豚の背のような山を,くたびれ果てて登っていきました。
</下書き>

海賊にぴったしなのは?

2006-07-09 23:11:34 | Tolkien・その他
TRON久々のInsta-pollは「LOTRのキャラクタの中で最高の海賊になるのは誰?」1位はやっぱり?のアラゴルン。私も賛成ですが,それにしてもいつの間に彼が海賊にぴったしのイメージになったんだろう? Captain Alatristeのせい?(別に海賊というわけでもありませんが) で,2位,3位のエオメル,ボロミア,にも激しく頷いてしまうのでした。(笑)

お前もか‥‥

2006-07-09 14:02:01 | ゲド戦記・Le Guin
SAYURIとナルニアで「大変お世話になった」Yahooレビュー(爆),既に試写会があったはずなので,それなりのレビューが上がっているはずと思い,ちょっと早いですが,映画版ゲド戦記のレビューを観察して参りました。

実は,予告編だけで感想を書いてしまっている人が非常に多く,それは期待度の大きさを物語るものではありますが,予告編で感想を書くのはアリとかナシとかの議論ばかりでございます。肝心なホンモノの感想かつネタバレなし(本を最後まで読んでないもんでネタバレなしが必須なんですよ(笑))を見つけるには苦労しますよ。

で,ようやく見つけた数少ない「試写会の感想」。‥実は私は,今度は日本人が作ったものですので,今度こそいい評価を得るかと期待していたのですが,‥全滅。(滝汗) 「わからない」「期待はずれ」 う~む,どうもまたまた「ファンタジーの定石」にハマってしまったようですかね? 試写会の感想を書いたのは「純粋なジブリファン」が多かったようで,原作を知っている人の感想はないかと思ったのですが,「予告編の感想」の嵐に押されて,そういう恵まれた感想を見つける事はできませんでした。それは,公開後に期待って所ですかね。

ま~でも,Yahooのレビューで「わからない」「期待はずれ」と言われて,つまらなかった映画はありません,ので,またちょっと期待度が上がったかな。(^^;)

ただ,ここだけの話ですが,ネガティブなレビューの中で,1つ密かに「うんうん」と思った所がありました。声優の選び方に新鮮味がないって。。。ナイショですよっ(笑)


The Farthest Shore 読書 (13)

2006-07-07 23:25:48 | ゲド戦記・Le Guin
Orm Embar (3)
GedとArrenが大海を彷徨っている間に,Rokeでは大変な事が‥‥。
とにかく,いよいよ,次からクライマックスへ突入かな。

映画版については,マスコミでもかなり取り上げられてきていますね。公開まで3週間なんですよね~。。Arrenの声が女性でなく,大人の男性(若い人ですが)なんだ。

ジブリは好きですか?と訊かれて,「はいっ!」と答えられなくなっている私。(汗) いや,ナウシカ,トトロ,魔女の宅急便は確かに好きです。でも,その後は,自分の好みとは少~し違うタイプのお話が多いので。。

そう言えば,今朝,テレビで,ドラゴン(この子はOrm Embarなんだろか)とArren(と思われる人物)が向き合っている絵は,どういうシーンか言えない,とアナウンサーさん達が言っていました。‥でも,現在わかっている筋から考えると,何だか想像,できちゃうかも。。(汗)


HoME8 2-VI The Forbidden Pool

2006-07-07 23:23:52 | Tolkien・HoME
8巻は随分進んだような気がしたのですが,まだまだ先は長い‥!(笑)なにしろ,黒門が開く所まで行っちゃいますから。

‥何度も出てきていますが,この辺を書いていた頃,トールキンさんはC.S.ルイスと,Charles Williamsという人に,毎度読み聞かせています。この頃は,まだトールキンとC.S.ルイスの仲はステディだったのですね。ちょうどこの頃ってC.S.ルイスさんの方も,LWWを暖めているか,もしくはその元になった出来事を体験していた頃ですね。第2次大戦がLOTRとLWWを作り出したって言いたくはないのですが‥(汗)

さて,HoMEでは,ここで,元々お父さんがクリストファーさんに宛てたメッセージ"だった,"When you return to the lands of living, and we re-tell our tales, sitting by a wall in the sun, laughing at old grief, you shall tell me then."が紹介されています。そりゃー,父が息子の身を案じて贈ったメッセージだもの,真心がこもってますよ。

で,ファラミアが『森から歩いて出てきて』から約1週間後,早くも,トールキンさんはC.S.ルイスに,十字路への旅を読み聞かせています。どうやら,元々,この章は十字路への旅の一環として書かれていたようです。

ごく初期の下書きです。
<下書き>
彼らは夜に起こされる。月の出。ミンドルルイン。
サム,月を見るだけの為に起こされたとブツブツ。(笑)
彼らは下のプールで魚を獲っているゴラムを見る。
ファラミアは,彼を弓で撃って殺してしまうか,もしくはフロドに助けるように言う。
フロドはゴラムを呼びに行く。ゴラム,おさかなを持ったまま捕らえられる。
ファラミア,ゴラムについてフロドに警告。
(削除:フロドは彼に言う)違います,ゴラムです。(No it is Gollum.(→意味不明(汗))
フロドは彼の命乞い。もしフロドがゴラムを‥‥(解読不能だそうです)に来させるなら,と許される。
ゴラムはガードによって捕まり,連れてこられる。
ゴラム,フロドを見て嬉しそう(なフリ?) ナイスなおさかな。早く出よう~,朝に出ようと言う。
戻って朝までお休み。
彼らは森を進む。オークには会わない。別れ。自由の身。時間が(より?)かかる
</下書き>

どうもこのメモは,案が2つ重なっているそうです。下線のついている方が,採用されたようで。

5月15日にC.S.ルイスに読み聞かせたという版は,既に正式版とほとんど変ってなかったそうです。しかし変っていた部分が面白いそうです。月についてのファラミアのセリフが,正式版では,"he"で,ミンドルルインをチラッと見ている(glance upon)のに,この版では"she"で,ミンドルルインに指を触れている(touch her finger),なのだそう。

また初期の草稿では,なんとゴラムは「近眼」という事になっていたのだそうですよ。(へ~それであんなに目が大きいのね(←違う!(笑)))ファラミアの質問に対して,フロドは,彼は暗い所は遠くまで見通せますが,上に連れてきたら我々が見えるかどうかわかりません,って答えたりしてます。(笑)

フロドがこれからの予定を説明した時,ゴラムがちゃんと言ってなかったその目的地の名前―キリス・ウンゴルを,ファラミアがフォローするというのは,既に最初の下書きであったそうです。(でもゴラムが最初に黒門の前で,その計画を話した時は,まだファラミアは影も形もなかったはずですよね。もし彼が出てこなかったら,一体いつ誰がその名前を教えるつもりだったんだろう?)

<下書き>
KU(=キリス・ウンゴル)はフロドがファラミアにゴラムについて‥‥するまで出さない事。
そうです,彼は指輪をずっとずっと前に見つけたんです。とフロドは言う。彼はこの事を進める為の手段なんです。
</下書き>

クリストファーさんによると,この辺りの文はほとんど読めず,そのうち削られたそうです。

HoME8 2-V Faramir (10)

2006-07-06 22:21:33 | Tolkien・HoME
この後しばらく「共通語」の説明が続いていますが,ちょっと難しいので置いときます。(汗)すみません;

<下書き>
サムは目を大きく見開いてファラミアを見てます。エルフの名前をもらう事,既に疎遠ではあってもエルフの血を引く事,それ自体彼に取って,すごい身分に思えるのです。「そうですか,大将,いいお話を聞かせて頂きましただ。エルフの名前をつけてもらえたらなあ。素晴らしい人達ですだ。最初はあの人達の価値や言っている事はわからんですだ,しかし後々になってからわかりますだ。ただのロープだと思っていたら,ある日役に立ちましただ。話しかけるだけでほどけたり,手の中に飛んできたりしてくれますだ。それにボート。確かに滝を流れても傷が付く事もないでしょう。おらはそこに乗っていて気が付きませんでしたが。。」

「それはきっと正しいだろう,サムワイズ殿。White Lady(ガラドリエル様の事をこのように呼んでいたのですね)は人を魔法にかける事もあるとは聞いてはいるが。」
「その通りですだ! ガラドリエルの奥方様! 是非お会いになってみるといいですだ。。おらはただの庭師なんです。。」
</下書き>

この後,このドラフトではサムは「おらの見立てでは,あの人(ボロミア)は最初にそれを聞いた時から指輪が欲しかったようです。」と続けたのだそう。最初はボロミアがロスロリアンで,という形ではなかったのですね。

ここで,ホビット達は飛び上がって剣をまさぐる,という,例のあのシーンとなるわけですが,ところで,初期の頃,そのシーンはまだ洞窟の中での話ではなかったそうですよ。

そしてその後,
<下書き>
「恐れる事はない。私はそれを見たいとも触りたいとも思わぬ。―恐れているのは,それを見て心が惹き付けられる事だ。しかし今私のやるべき事は,私にできる限りそなた達を助ける事になった。もしミスランディアならば,モルドールの境に2人のホビットがその(恐ろしい)指輪を運んでいると知ったら,彼は理性を失うほど絶望的になるであろう。来るのだ,できるだけ早くそれを隠そう。」
</下書き>

まるで大将はガンダルフよりエライみたいな言い方です。(笑) まあ,この辺りの下書きでは,大将のセリフ=トールキンさんの思い,でもあるので,まあいっか。

このころ,ヘンネス・アンヌーンという場所はまだ出てきていませんが,この下書きの終わり頃から,これらの会話が洞窟の中でされている,というように変ってくるのだそうです。実は,お父さんはこの話を書き終わってから,「あ,彼らは,隠れ家に行く途中だった!」と思い出したらしいとの事。(え~?なんか○ヌケな話ですね~(笑)) で,そこまで来てから,ようやく彼は,「どんな隠れ家にしようかな~」と考え始めたようだとの事です。

ヘンネス・アンヌーンという名前自体は,トールキンさんは何度も何度も書き換えて,ようやくこの形に落ち着いたです。(笑)

‥という事で,最後は何故かお笑い?になってしまいましたが,待ちに待った章はこれで終わり。お名残惜しいですが。

The Farthest Shore 読書 (12)

2006-07-05 21:11:37 | ゲド戦記・Le Guin
Orm Embar (2)
sparrow hawk(ハイタカ)という種類の鳥が本当にいるんですね。辞書に載っていました。知らなかったなあ。。。(^^;)

今日は気になるGedのセリフが多過ぎて,ほんのちょっとしか進みませんでした。
Life rises out of death, death rises out of life: in being opposite they yearn to each other, they give birth to each other and are forever reborn.


But I know how much evil one man, one life can do. I know it all too well. I know it because I have done it.


Is a good man one who would not do evil, who would not open a door to the darkness, who has no darkness in him?


How is it that he does not call me? It is because I will not listen; I will not hear that voice again.

こういうセリフが気になるのは,最後の巻の発売を待ち侘びる某シリーズのせいなのかもしれませんが。。。。(汗)


作家はキャラの運命を変える事があるのか?

2006-07-04 21:43:52 | Tolkien・おたのしみ
指輪物語で,果たして運命の「予定」を変えられたキャラクタはいるのかをまとめてみたくなりました。何故唐突にこんな記事を書く気になったかというソースは,ネタバレブログAmon Gwarethこちらの記事です。一応,指輪物語には関係のない話なのですが‥‥,まあ勇気のある方(笑)は,その理由を確かめて頂いてもよいですが。。。

いや,もちろん,この記事の話はそのネタバレ記事とは直接何の関係もありませんので,ご安心を。

いろいろ思い出してみましたが,とりあえず,正式版で命を落とした主要キャラクタは,ボロミア,セオデン,アングマールの魔王,デネソール,ゴラム,サウロン,サルマン,蛇の舌です。また,死にはしなかったけど,死にそうな目に遭ったとか死んだと勘違いされたキャラクタもたくさんおります。ガンダルフ,フロド,ファラミア,エオウィン,メリーですね。

さて,この主要キャラクタ達,トールキンさんが果たして「予定」を変えた事があったのかどうか。サウロン,アングマールの魔王はデフォルト,ゴラムについても,こんな初期からトールキンさんは彼を滅びの山の噴火口に突き落とすつもり(ひぇ~残酷~;)でいたようなので,置いといて。。。早速調査開始。

で‥,早くもとんでもない事実に行き当たりました。実は何とトールキンさんは,ホビットの誰かを殺すつもりでいたんですね。(汗) HoME7巻 A Story Foreseen From Moria(1)(2)(3)で示された初期のプロットでは,サムを滅びの山で殺すかどうか迷っていたようでした。さらに毒牙はピピンにも。彼は何かホビットらしくない(勇敢な)行いをしてその後‥‥という計画がありました。(汗;)

ボロミアに関する「予定」も相当変更されています。フロドから指輪を奪おうとする設定は最初からあるのですが,そのままミナス・ティリスに行き,実はそこでアラゴルンとタイマン勝負をする予定だったのですよ。しかし,フロドとのそのシーンを書いていたある日,突然ボロミアの運命が変わり,‥それは物語のその後を大きく変えてしまう事に。。。。

サルマンについては,トールキンさんは最初殺すかどうか迷っていたようです。HoME8巻,1-IV章,Flotsam and Jetsamには,ガンダルフにやらせるのかどうかと自問している下書きまで存在します。

フロドについては,先ほどのゴラムの運命と一緒に書いてありますが,最初から,シャイアに戻った後しばし平和な日々を過ごして西へ行く事が決まっていたようです。ただ,サムの運命が決まったのはもっとずっと後の事のようですけどね。

こうしてみると,トールキンさんは,結構臨機応変にキャラの運命を変えていたんですね。なるほど。

Run!Run!Run!