詩人PIKKIのひとこと日記&詩

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日本人の特徴と日本変革を考える(1) ー合理的な仕事人間と形容すべき日本人ー

2008年01月03日 | 歴史
日本人はよく他の国の人々に、「仕事人間」と言われることが多いが、僕を含めて日本人の価値観の基層には、社会に貢献するような立派な仕事をしたいという強い欲求が潜んでいるような気がしてならない。

近隣諸国民を大雑把に表現するとー
アメリカ人は、様々な欲望の充足(恋愛欲・性欲・出世欲等)を、中国人は金儲けを、朝鮮半島の人々は民族を最優先するような気がしてならない。
それゆえに日本の変革とは、日本人にいかに生きがいを感じられる仕事を与えることが可能か・・という事が政治の最優先課題なのではと思われる。

敗戦後の日本統治のためにやって来たマッカーサー元帥が、「日本人は10歳くらいの子供だ」等と日本人を形容したのは、非常に的を得た言葉ではないかと思う。

今や、地球の運命も日本同様に、青年期を迎えることなく・・風前の灯火というべき破滅の危機に瀕しているのではと思う。
そしてそれらを防ぐために真っ先になすべき事は、おのれ自身を知る事ではないだろうか?
日本の歴史・文化の中や、それによって歴史的に形成されてきた日本人の特徴の中に、未来の変革のためのヒントがいくつも隠されているのではないかと思う。
最初にまず日本人の特徴を考えてみたい。

(1)「日本人という言葉でまず連想するのは合理的仕事人間」
日本列島を逆さまに眺めてみると、色々な事がわかる。
第一印象としては、ユーラシア大陸東岸にそった橋のような形をしていて、フィリピン沖に源を発する黒潮という氷河期以来の海のハイウェーが南北両端を洗って、循環しているという点だ。
太平洋岸の黒潮は、関東の犬吠崎沖でアメリカ大陸へと向かい、ほぼ一年間くらいでぐるっと太平洋を一周してくる。これが魏志倭人伝の一年かかるという黒歯国の記述の理由や、江戸期のスペイン支配のメキシコやフィリピンとの交易に利用された黒潮の道だった。

一方日本海の樺太西岸から沿海州に沿って南下する黒潮は、縄文時代以来ずっと利用されてきた日本海を一周する交易路(古くは黒曜石や琉球の貝製品と大陸のアスファルト等の交易)であり、中世の津軽安東氏に利用された海の交易路だった。

これは日本列島民にどのような歴史・文化や性格をもたらしたかというとー交易のための、世界一古い蛇紋土器や、世界最古とも言うべき巨木文明や世界最大の古墳や・・
現代にいたるまでの漆や絹織物や焼物や鉄等の金属加工業への飽くなき製品開発を始めとする製造業へのエネルギーの基だったのではと思う。

さらに日本人に特徴的な左右対称重視や合理性重視は、縄文時代以来の二つ以上の中心を持つ東西の文化・文明の中心という・・二重権力&多重権力構造にあったのではと思う。
明治維新でヨーロッパ的な絶対君主制が成立するまでは、日本列島はずっと、二重権力的&多重権力的であった。
更にそれが加速されたのが、戦前の軍事官僚戦時体制であった。

日本人は、日本列島本来の二重権力的&多重権力的構造へ戻るべき時代なのではと思う。
日本にはかって歴史上6つの文化的な中心があった。
それは、皇族が約千数年間支配した畿内と、平将門や開拓農民というべき武士が支配した関東と、倭人の中心地だった九州と、藤原三代に代表される蝦夷の中心東北と、独自の王国によって東南アジア・中国との交易の中心だった琉球と、東北北部から北海道・樺太・千島列島の先住民で独自の交易路をもっていたアイヌ民族だ。

それらの独自な歴史・文化をもつ地域毎に、21世紀のの変革案を考えるべき時代が再び廻って来たのではないかと思う。
地方毎に役割分担すべき時代の到来ではないかと思う。

とりあえずの第一歩として、税金ネコババの伏魔殿と化してしまった天下り官僚制度を変革するための・・
天下り官僚の受け皿として、スウェーデンの各省庁の上に立って21世紀のための政策立案を協議したり、それを各省庁に具体案作成を指示する四つの「21世紀省」が必要ではないかと思う。
それは、軍事・外交等の国際関係に必要な「国際関係21世紀省」「国民生活保護21世紀省」「社会システム21世紀省」「地球環境21世紀省」等だ。

日本と中国との関係は、戦前の中国と日本との関係になりつつあるのでは?

2008年01月03日 | 政治
以下にアップした内閣府発表やロイター記事によるとー06年の日本の1人当たり名目GDPが、OECD加盟国中18位に後退中だという。ただこれは、下記の理由が原因なので、まだまだ日本を立て直す事は不可能ではないと思う。

《[東京 26日 ロイター発] 内閣府が26日発表した2006年度国民経済計算確報によると、日本の1人当たりの国内総生産(名目GDP)は2006年(暦年)に3万4252ドルとなり、経済協力開発機構(OECD)加盟国中で18位に後退した。順位は今基準で算出を開始した1980年以降最低となった。
 順位の後退は6年連続で、2005年は15位だった。内閣府によると、欧州通貨が対円で上昇傾向だったことなどが影響しているという。》

日本における生活費の世界一の高さは尋常なものではない。(詳しくは、リンク集最下段の一橋大学教授の『「加藤哲郎のネチズン・カレッジ」へようこそ!』のサイト参照を)

食費の高さ(若者の貧弱な食事にもかかわらずエンゲル係数の異常な高さ)は先進国中でトップだし、住居費は世界一だ。さらには、ガソリン税・酒税や高速道路料金・・年金・保険等の税的等の負担増は世界でもトップクラスだ。

これはどういうことかと言えば、収入や実質収入が徐々に減っているにもかかわらず、世界一ともいうべき生活費や税的負担増のために、日本がもっとも生活しにくい国になりつつあるということだ。

国民共有財産(国鉄、大学、高速道路、郵便局システム等)のほとんどは今や政官財に強奪されてしまった上に(残るは国有林のみ)、公共的サービスのほとんどが切り下げられつつある。
現在東京都で問題になっているような・・公立大学・幼稚園・保育園の民営化推進の次には、黒字の莫大な水道部門さえもが私企業への公的財産強奪の犠牲にされようとしているという。
これの流れは他地方へも確実に波及してゆき、日本人の生活費をダントツ世界一のものにすることだろう。

これらの原因としてはー
国の基本である食が農林官僚族によって滅茶苦茶に破壊され・・環境・地方・生産現場等が政官財の食い物にされ・・税金・年金の大半が厚生官僚や軍産複合体によって伏魔殿化している事が最大の原因ではないかと思う。