天木直人氏のブログは、いつ読んでも素晴らしい内容だ。このような人を国会に送らずして、どんな人間を国民の代表として送るべきなのかと思う。この次は是非彼に投票したい!
《 ガソリン税の次は岩国市長選挙だ
つなぎ法案は世論の反撥をおそれた自民党がとりあえず譲歩した形で終わった。自民党はあきらめたわけではないだろう。年度末にもう一度山場が来るらしい。しかし、時間が経てば経つほど、暫定税率の延長はできなくなる。国民の暮らしがますます苦しくなるからだ。税金の無駄遣いがますます明るみになるからだ。自民党は敗北したのだ。
しかしこれは決して野党の勝利ではない。無言の民衆の勝利である。日本の政治史のなかで記録に残る民衆の勝利である。
今度の騒動をきっかけに、私たちは、今後の政局を、そして与野党の政治家の言動を、有権者の立場から厳しく監視していこうではないか。観客は我々である。舞台に上がって演ずるのは官僚と政治家だ。大根役者が茶番劇を繰り広げ恥をさらす事になるのか、それとも我々の心に響く政治家が一人でも現れて、正しい政治というものを我々の前で見せてくれる事になるのか、けだし見ものである。
今度の騒動には大きな意義があった。それは、黙って政府の言いなりになって税金を納めてきた、沈黙した大衆が、「俺たちの税金を勝手に使うことはゆるさない」、と素朴な怒りを覚えたことだ。そして、我々の税金が、官僚がつくった複雑な税制の下で、政治家、官僚、天下り役人、利権業者などの一部の間で食い物にされてきた、その事が少しでも一般大衆にわかったことだ。
暫定税率などというごまかしが何十年も続いてきたなどという事は、この騒動がなければ国民が知る事はなかっただろう。つなぎ法案などという、それ自体は中立的、過渡的な措置を、切羽詰った自民党が姑息な政争の具に使おうとして失敗をした、そういう茶番も見せてもらった。議員立法なるものが、政府、閣僚の責任ではなく議員の責任でつくられる事、だから政府の答弁は必要なく、議論なしで通過する事、「私は一切関与していません」などと無責任な答弁を福田首相ができる事も見せもらった。これで我々の政府・官僚不信が決定的になった。
繰り返して言うが、この世の中には生活に困らない多くの国民がいる。たかが25円ばかりガソリン価格が下がったところで何だ、と思っている国民は多いだろう。テレビの娯楽番組や芸能ニュースに興じる国民も多いだろう。それはそれでいい。しかしそういう国民も、その日暮らしに追われている多くの国民に思いを馳せなければならない。その日暮らしを強いられている者の中には、いわゆる自己責任に帰すべき者もいることだろう。しかし政策の犠牲者となって苦しい生活を余儀なくされている者も多いのだ。よしんば自己責任で苦しい羽目に追い込まれている者であっても、我々は連帯の手を差しのべなければならない。それが共生というものだ。
日々の暮らしに窮する人がいる一方で、政策を決める立場にある政治家や官僚が、自らの怠慢や、無能や、不作為を棚に上げ、あるいは国民を騙し、保身に走り、責任を逃れようとする。やはりこれは間違っていると思う。許してはいけないと思う。無関心であってはならないと思う。
たとえば我々の税金が次のように使われている。この事を知るだけでよい。凡百の識者の論議より、税金泥棒を許してなるか、という単純な、しかし根源的な感情を奮い立たせるだけでよいのだ。
「道路保全技術センター」なる国交省所管の財団法人がある。全職員190人のうち、役50人が国交省OBという絵に描いたような天下り財団である。まともな仕事のないその財団の、官僚OBの職員の給与が、我々のガソリン税で賄われている(30日日刊ゲンダイ)。税金の横領ではないのか。
元防衛政務官の米田健三元議員が日刊ゲンダイの連載「日米防衛利権」の中で書いている。一機83億円もする米国ボーイング社の戦闘ヘリコプター「アパッチ」を、自衛隊は米国から62機も買わされようとしている。ところが製造元が生産を中止したため予定より大幅に少なく調達する羽目になった。数が減ると上乗せされる設備投資償却分が大きくなり、一機216億円に跳ね上がるという。自衛隊関係者も認めているのだ。「アパッチは湾岸戦争でイラクの戦車軍団を相手に威力を発揮したが、値段も高く、使い方も複雑。そのうえすぐ部品が磨耗する。世界の軍事筋では決して評価は高くない。一機30-40億円の独仏共同開発「タイガー」の選択もあったのに、アメリカ製が最初から優先された」。我々から搾り取った税金をこんな無駄遣いされていた事をどの国民が知っていただろう。そして知ってしまったら黙っていられる国民がいるというのか。
ガソリン税の次は岩国市長選挙である。米軍再編へ協力する事が至上命令となっている政府、外務・防衛官僚は、それに反対する井原市長を辞任に追い込んで、従属するあらたな市長に首をすげ替えようとしている。我々の税金を勝手に使い分けて、従えばばら撒いてやるが、反対すればビタ一文恵んでやらない、と締め付ける。こんな権限を我々は政府・官僚に与えた覚えがあるか。
自公政権にとって、国民より米国政権のほうがはるかに重要である。だからガソリン税引き下げについて国民の目をおそれる自公政権も、日米軍事同盟については、住民がどんなに反対しても米国への協力を優先する。
だから岩国の市長選挙に対する政府のしめつけはとどまるところを知らない。政府に反対する井原市長は苦しい選挙を戦わねばならないと思う。だからこそ負けるわけにはいかないのだ。私の反骨魂の全てはいま岩国の市長選挙に向かっている。
市長選挙は2月3日に告示され10日に投票される。告示前日の2月2日に岩国市で井原市長を応援する集会がある。私はそれに駆けつけて井原市長を応援する。不正義がまかり通る日本であってはならない。これはイラク戦争に反対した私の原点だ。それを訴えるために一人の日本人が、JRを乗り継いで岩国市へ向かう。岩国市民の正義感に迫ってみせる。》(「天木直人のブログ」より)
《 ガソリン税の次は岩国市長選挙だ
つなぎ法案は世論の反撥をおそれた自民党がとりあえず譲歩した形で終わった。自民党はあきらめたわけではないだろう。年度末にもう一度山場が来るらしい。しかし、時間が経てば経つほど、暫定税率の延長はできなくなる。国民の暮らしがますます苦しくなるからだ。税金の無駄遣いがますます明るみになるからだ。自民党は敗北したのだ。
しかしこれは決して野党の勝利ではない。無言の民衆の勝利である。日本の政治史のなかで記録に残る民衆の勝利である。
今度の騒動をきっかけに、私たちは、今後の政局を、そして与野党の政治家の言動を、有権者の立場から厳しく監視していこうではないか。観客は我々である。舞台に上がって演ずるのは官僚と政治家だ。大根役者が茶番劇を繰り広げ恥をさらす事になるのか、それとも我々の心に響く政治家が一人でも現れて、正しい政治というものを我々の前で見せてくれる事になるのか、けだし見ものである。
今度の騒動には大きな意義があった。それは、黙って政府の言いなりになって税金を納めてきた、沈黙した大衆が、「俺たちの税金を勝手に使うことはゆるさない」、と素朴な怒りを覚えたことだ。そして、我々の税金が、官僚がつくった複雑な税制の下で、政治家、官僚、天下り役人、利権業者などの一部の間で食い物にされてきた、その事が少しでも一般大衆にわかったことだ。
暫定税率などというごまかしが何十年も続いてきたなどという事は、この騒動がなければ国民が知る事はなかっただろう。つなぎ法案などという、それ自体は中立的、過渡的な措置を、切羽詰った自民党が姑息な政争の具に使おうとして失敗をした、そういう茶番も見せてもらった。議員立法なるものが、政府、閣僚の責任ではなく議員の責任でつくられる事、だから政府の答弁は必要なく、議論なしで通過する事、「私は一切関与していません」などと無責任な答弁を福田首相ができる事も見せもらった。これで我々の政府・官僚不信が決定的になった。
繰り返して言うが、この世の中には生活に困らない多くの国民がいる。たかが25円ばかりガソリン価格が下がったところで何だ、と思っている国民は多いだろう。テレビの娯楽番組や芸能ニュースに興じる国民も多いだろう。それはそれでいい。しかしそういう国民も、その日暮らしに追われている多くの国民に思いを馳せなければならない。その日暮らしを強いられている者の中には、いわゆる自己責任に帰すべき者もいることだろう。しかし政策の犠牲者となって苦しい生活を余儀なくされている者も多いのだ。よしんば自己責任で苦しい羽目に追い込まれている者であっても、我々は連帯の手を差しのべなければならない。それが共生というものだ。
日々の暮らしに窮する人がいる一方で、政策を決める立場にある政治家や官僚が、自らの怠慢や、無能や、不作為を棚に上げ、あるいは国民を騙し、保身に走り、責任を逃れようとする。やはりこれは間違っていると思う。許してはいけないと思う。無関心であってはならないと思う。
たとえば我々の税金が次のように使われている。この事を知るだけでよい。凡百の識者の論議より、税金泥棒を許してなるか、という単純な、しかし根源的な感情を奮い立たせるだけでよいのだ。
「道路保全技術センター」なる国交省所管の財団法人がある。全職員190人のうち、役50人が国交省OBという絵に描いたような天下り財団である。まともな仕事のないその財団の、官僚OBの職員の給与が、我々のガソリン税で賄われている(30日日刊ゲンダイ)。税金の横領ではないのか。
元防衛政務官の米田健三元議員が日刊ゲンダイの連載「日米防衛利権」の中で書いている。一機83億円もする米国ボーイング社の戦闘ヘリコプター「アパッチ」を、自衛隊は米国から62機も買わされようとしている。ところが製造元が生産を中止したため予定より大幅に少なく調達する羽目になった。数が減ると上乗せされる設備投資償却分が大きくなり、一機216億円に跳ね上がるという。自衛隊関係者も認めているのだ。「アパッチは湾岸戦争でイラクの戦車軍団を相手に威力を発揮したが、値段も高く、使い方も複雑。そのうえすぐ部品が磨耗する。世界の軍事筋では決して評価は高くない。一機30-40億円の独仏共同開発「タイガー」の選択もあったのに、アメリカ製が最初から優先された」。我々から搾り取った税金をこんな無駄遣いされていた事をどの国民が知っていただろう。そして知ってしまったら黙っていられる国民がいるというのか。
ガソリン税の次は岩国市長選挙である。米軍再編へ協力する事が至上命令となっている政府、外務・防衛官僚は、それに反対する井原市長を辞任に追い込んで、従属するあらたな市長に首をすげ替えようとしている。我々の税金を勝手に使い分けて、従えばばら撒いてやるが、反対すればビタ一文恵んでやらない、と締め付ける。こんな権限を我々は政府・官僚に与えた覚えがあるか。
自公政権にとって、国民より米国政権のほうがはるかに重要である。だからガソリン税引き下げについて国民の目をおそれる自公政権も、日米軍事同盟については、住民がどんなに反対しても米国への協力を優先する。
だから岩国の市長選挙に対する政府のしめつけはとどまるところを知らない。政府に反対する井原市長は苦しい選挙を戦わねばならないと思う。だからこそ負けるわけにはいかないのだ。私の反骨魂の全てはいま岩国の市長選挙に向かっている。
市長選挙は2月3日に告示され10日に投票される。告示前日の2月2日に岩国市で井原市長を応援する集会がある。私はそれに駆けつけて井原市長を応援する。不正義がまかり通る日本であってはならない。これはイラク戦争に反対した私の原点だ。それを訴えるために一人の日本人が、JRを乗り継いで岩国市へ向かう。岩国市民の正義感に迫ってみせる。》(「天木直人のブログ」より)