先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

International Linear Collision加速器

2018年08月08日 18時58分44秒 | 日記

日本に1兆円規模の建設費を掛けて素粒子加速器を建設しようという計画がある。これが出来れば、138億年前の宇宙の状態が分大きな期待が寄せられているが、費用がかかりすぎて期待する成果が出るか不明だからという反対論も科学者の中には多い。

北上山地に建設が構想され、地元が誘致活動を進めている次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」で、宇宙誕生時のビッグバンに匹敵するエネルギーを素粒子レベルで再現し、宇宙の根源的な成り立ちに迫る狙い。1兆円近い建設費が課題。各国の費用負担の見通しは立たず、日本政府は誘致を正式決定していない。

 ILCは2本の加速器を直線上に並べて電子と陽電子を両側から放ち、真ん中で衝突させて素粒子レベルの反応を調べる装置。138億年前のビッグバンに匹敵する高エネルギー状態の再現を目指す。

 粒子の衝突エネルギーは2500億電子ボルトで、目的の一つである「ヒッグス粒子」を作って詳しく調べる実験は可能だが、より高いエネルギーで現れる未知の素粒子を検出できるかどうかは不透明。

     

自然を調べる装置「加速器」

自 然や宇宙の本当のところを知るためにはそれらを構成している基本単位を知るということがとても重要になったのです。この基本単位を知るための道具が加速器 です。加速器を使って自然を調べた結果、生活をまかなっているものは、たった3種類の基本粒子でできていることが判明しました。それを学者はアップクォー ク、ダウンクォーク、電子と呼びます。星から地球のなにからなにまで、この3つの粒でできていることがわかったのです。それでは、人類はもう全てがわかっ てしまったのかというと、面白い事に、どうもこの自然・宇宙にはそれ以上の粒子を作る能力があることが、やはり加速器を使った研究からわかりました。

 能ある宇宙は爪隠す

宇 宙というのは普通には3本の爪しか見せていないのですが、加速器で実験ができるところでは、その他の爪を見せてくれるのです。現在までに確かめられたこと は、電子やアップクォークやダウンクォ−クのように「もの」となれる12種類の基本粒子があり、それらの「もの」の運動状態を変えたり粒子を変化させたり する4種類の「力」というものも、対応する基本粒子の働きのおかげであるということです。この考えを標準理論と言います。そして、最近見つかったヒッグス 粒子も基本粒子として存在することが確認でき、宇宙全体は17種類の基本粒子から成り立っていることがわかりました。繰り返しますが、通常目にする「も の」は、この内の3種類の基本粒子からしかできておりません。宇宙の本当のところを知るためには、加速器でその他の基本粒子を実験室でつくりださないとわ からないのです。

 奇妙な粒子「ヒッグス」

では、宇宙の本当のところは、この17 種類の 基本成分・素粒子からできていると考えてよいのでしょうか。実は、ヒッグス粒子もようやく、宇宙が持っている能力のあらわれであるとわかったにすぎませ ん。ヒッグス粒子はものを構成するものでもなく、力を伝える粒子でもなく、ひとつだけぽつんと標準理論の中で存在している粒子です。標準理論になくてはな らない存在ですが、一方、その性質が他の粒子とあまりにもかけ離れていて奇妙でなりません。

そこで、宇宙の仕組みがそんなに奇妙ではない ようになっているために、ヒッグス粒子の仲間がいるのではないかとか、もっと基本的な粒子から構成されているのではないかとか、あるいは、その奇妙さをう ちけすために科学者が超対称性粒子と呼ぶ、もっと数多くの基本粒子が存在するのではないか、などが考えられています。

 常識はずれの粒子「トップ」

さ らに、通常のものをつくっているアップクォークやダウンクオークの仲間で、ノーベル賞を受賞した小林博士、益川博士によってその存在が予測され、実際に存 在することがわかっている、トップクォークも常識破れの存在です。これまでクォークの仲間は全部で6種が確認されていますが、そのなかで異様に重いので す。あまりにも異様に重いので、なにか訳があると考えられています。しかし、これまでの加速器では頻繁につくりだすことができなかったため、その詳細な性 質がまだわかっていません。

 宇宙を解くカギ「ヒッグス」と「トップ」を調べるのに最適な加速器ILC

つまり、標準理論にあらわれる素粒子たちは、ぎりぎりようやく確認ができただけで、その詳細がわかっていないこともあり、理論自体がひどく不思議なのです。宇宙が本当のところどうなっているのかを知るためには、今はヒッグス粒子とトップクォ−クを攻めればよいのです。

そ こで計画されているのがILCです。ILCはヒッグス粒子とトップクォークを詳細に調べるための最も現実的な加速器施設です。ILCでも新しい素粒子の発 見が期待できます。新しい素粒子は、これまでに人間が気がつかなかった宇宙の本当のところを直接教えてくれる存在ですから、新粒子発見はもちろん期待する ところです。しかし、あらかじめどれだけのエネルギーなら確実に発見できると予測することは至難の技です。しかし、今の標準理論ではっきりしていること は、ヒッグス粒子とトップクォ−クが本当のところを知るための鍵であり、ILCは確実にその奇妙さに迫ることができることです。研究者はその奇妙さのなか に、より奥深い宇宙の本当が隠されていると考えています。ILCで宇宙のより奥深い本当のところがわかったら、賢い人間のことです、それを有効に応用して いくことでしょう。ILCが明らかにする宇宙の本当のところを応用した50年後、100年後の人類のことを想像すると、とても楽しみです。


不自然な男女比を関係者はどう弁明するのか?

2018年08月08日 17時43分59秒 | 日記

石渡嶺司サンと言うジャーナリストが、医学部の男女比を、朝日新聞出版『AERA premium 医者・医学部がわかる2018』『AERA premium 医者・医学部がわかる2017』、などから出した解説がネットに出ていた。男女比だけでは東京医科大学で問題になった、入試の点数を、男女で重みを変えるという操作が行われたかは推測するすべがない。難関校中の難関校と言われている、東大とか旧帝大系、慶応あるいは東京医科歯科大学は女性比が異様に低いが、入試結果に男女で重みを変えた操作が行われたかは数値だけからは分からない。関係当局が公正な第3機関を使って調べて公表するしかなさそう。

国公立1国公立1国公立2国公立2国公立3国公立3

続いて私立大31校。こちらは2014年~2017年の4年間経年変化をまとめました。

私立1私立1私立2私立2私立3私立3


「回転寿司店」の倒産件数が急増

2018年08月08日 16時00分56秒 | 日記

東京商工リサーチによると今年になって回転寿司店、特に中小や地方の店の倒産が目立ち始めたという。

すし店の倒産件数 年次推移

2018年1-7月「すし店」の倒産状況

 子供からお年寄りまで幅広い年齢層に好まれる「回転寿司」。日本生まれのファストフードで、手軽な価格設定が人を吸い寄せているが、業界の競争は年々激しさを増している。

 2018年1-7月の「回転寿司店」を経営する会社の倒産件数は6件発生した。このペースで推移すると、過去10年間で年間最多だった2016年(7件)を上回る可能性が高くなった。
 

百円均一寿司などが受け、「デフレの勝ち組」の代表格として拡大をたどった「回転寿司店」だが、漁獲量の減少による魚価高騰、人手不足、消費者の実質賃金の伸び悩みなどが重なり、地方を中心に経営環境は厳しさを増している。

最近の回転寿司屋、IT化が進んでオーダーから配送まで高度化しており、中小の回転寿司屋では対応できないくらいの投資がいる。やはりこの世界でも、ある程度の資本力がある所しか生き残れなくなっていると言うことだろう。


7月18日成立の参院の選挙法改正、地方でもじわじわ不満が出始めている。

2018年08月08日 15時22分46秒 | 日記

7月18日に、衆院で衆院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。参院議員の定数を6人増やすと言う公職選挙法改正、地方紙でも自民党の党利党略だという解説がじわじわ出ている。

この公職選挙う法改正とは、参院選挙区の「合区」を維持する一方、比例代表の定数を特定枠として4増する。さらに議員1人当たりの有権者数が最も多い埼玉選挙区の定数を6から8に2増やして、選挙区間の「1票の格差」を是正する-というもの。特定枠は事前に定めた順位に従って当選者を決める「拘束名簿式」を採用する。自民党は合区対象県で選挙区に擁立できなかった県の候補を特定枠に登載する方針という。

 2016年参院選で「鳥取・島根」と「徳島・高知」に導入された合区に対する自民党の不満は強い。19年の参院選では合区対象県すべてで自民党の現職議員が改選期を迎える。 改正公選法は来年夏の参院選から適用される。総定数は現行の242人から248人に。選挙区では、一票の格差是正のため埼玉を2増する。比例区では定数を4増やして96から100にしたうえで、個人の得票数に関係なく優先的に当選できる特定枠を政党の判断で採用できるようにする。

この特定枠も、自民の党利党略から考えだされたのだろう。自民党議員は、自己の議員延命策に派熱心であるが、国家や国民のことは更々年にない。最近の世論調査によると自民党賛成41%,反対41%。やはり問題なのは野党がだらしなく、そもそもの自民党一強体制、あるいは安部一強体制は民主党に期待しすぎて、自民が政権を再奪取した2013年に始まる。結局、安倍政権は消去法で選ばれたのであって、積極的に支持されているのではないことを認識して、国家や市民のためになる政治を最後の1期でやってほしい。


中国の第4次産業革命、中国製造2025

2018年08月08日 10時38分16秒 | 日記

中国が2050年にはアメリカと並ぶ世界最強国家にするという計画がある。其の計画は中国製造2025。中国は長期計画を建て、一歩一歩進むというのは凄い。この計画、ドイツの第4次産業革命と呼ぶドイツで2011年に提唱された、インターネット等のIT技術を駆使して製造業の革新を促進する巨大プロジェクトに刺激を受けたとされている。日本にはこういった長期計画、長期ビジョンは在るのかなー?

みずほ銀行がその概要をまとめていた:::::::

現在における製造先進国の順位。

「中国版インダストリー4.0*1」とも言われる「中国製造2025」は数年前にドイツに始まった第4次産業革命の波を受け、約2年の歳
月をかけて多くの専門家や技術者、研究者によって作成されたものである。「中国製造2025」は2015年から2025年までの中国製造
業発展に関連する指標が設定されており、中国が「製造強国」になるための「3段階」を打ち出している。


 第1段階は2025年までに製造強国の仲間入りを果たす、

  第2段階は2035年までに中国の製造業レベルを世界の製造強国陣営の中等レベルにまで到達させる、

  第3段階は中華人民共和国建国100周年(2049年)までに製造大国としての地位を固め、総合力世界の製造強国のトップクラスに立つ

グラフ化したものが以下である。