太陽光発電セルの発電効率は年々上昇している。
2000年から2015年は、効率は停滞しているが、2015年に入ると急激に上昇している。NEDOもマイルストーンを発表していて、2017年より2025年ではやはり20%以上の効率改善を目標とし、2050年では40%目標としている。再生エネルギーにおける太陽光発電まだまだミライがあると思う。
NEDOは太陽光発電の効率の将来目標を含めた「PV2030」を作成し、太陽光発電普及拡大のためのロードマップを掲示しています。最初に出されたのが2004年ですが、技術革新が順調に進んでいる昨今の状況を見ながら2013年には目標を上方修正した「PV2030+」を発表しています。図はPV2030+で示されたセル変換効率の2017年および2025年の目標値を現時点の記録と照らし合わせたものです。
化合物系のCIS太陽電池は結晶型と同等の効率が目標とされています。先ほどの超高効率太陽電池は化合物多接合集光型のオレンジの線で示しています。
色素増感系や有機系のセルは効率が10%台と低いものの、フレキシブルで軽量といった特徴を持つことから屋根上や地上設置が主な現在の太陽電池とは異なる用途(例えばビルの壁面など)に応用が期待されています。
太陽電池の種類 |
モジュール効率(セル効率) |
||
2016年 |
2017年 |
2025年 |
|
結晶シリコン |
(25.6%) |
20%(25%) |
25%(30%) |
薄膜シリコン |
(13.6%) |
14%(18%) |
18%(20%) |
CIS |
(22.3%) |
18%(25%) |
25%(30%) |
超高効率 |
(46.0%) |
35%(45%) |
40%(50%) |
色素増感 |
(11.9%) |
10%(15%) |
15%(18%) |
有機系 |
(11.1%) |
10%(12%) |
15%(15%) |
左の表では具体値を一覧でご案内しています。2016年2月時点で色素増感はシャープが、有機系は三菱化学がそれぞれ世界最高記録を保持しています。
PV2030+ではさらに、化合物多接合集光型以外の太陽電池においても、モジュール変換効率において2050年までに40%超を目指すことを目標に定めています。