大阪の地下には「アリバイ横丁」という、全国津々浦々のお土産が取り揃う怪しい場所があった。
大阪を訪れる度に店は減っていっていたが、ついに全て閉鎖され、バリケードが張られていた。
いつも店先には、おばあちゃんが店番をしていて、売れているのかなぁと心配だったし。賞味期限も心配だった。
かつては、奥さんに出張と偽って内緒の愛引きをして、ここで、お土産を買ったお父さんも多数いたことだろうに。
都道府県も気合い入れてアンテナショップにでもすれば良かったのに。
大阪地下街の名所でもあったのに残念だ。
スタイリッシュな街並みは均一化されていて街の個性がなくて面白みがない。
こうして古きよき時代が抹殺されて、面白くなくなってくるのは非常に残念だ。
消し去られた県名の文字がもの悲しさを語る。
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXNASFK2902D_Z20C14A3000000/
日経新聞より
本当は行っていない各地の名産品が買えてしまう―。そんな便利さから「アリバイ横丁」とも呼ばれた大阪・梅田の「阪神百貨店 ふるさと名産」が29日、営業最終日を迎えた。戦後から60余年も続いた歴史に幕を下ろし、買い物客からは惜別の声が聞かれた。
地下街の通路脇に並ぶ店舗が誕生したのは1951年。戦後の混乱期に闇市化していた状況を変えるのが目的で、大阪万博が開かれた70年には32店舗で41都道府県の商品が買えるようになり、最盛期を迎えた。
近年は店主の高齢化などで閉店が相次ぎ、鳥取、島根、長崎・佐賀の3店舗まで減少。阪神百貨店の建て替えのほか、地下通路拡張のため所有者の大阪市が立ち退きを求めたことから、全店舗の閉店が決まった。
20140329