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東京から消えたものと、消え行くものがある。
それは屋台とガード下だ。
銀座八丁目から新橋まで、雨が降っていたのでガード下を歩いて行こうと思い、歩き始めたら、左右の店が転居させられたのか、ゴミを残してもぬけの殻だ。
そして、しばらく行くと、昔ながらのガードしたも現れるが、これもいつまで存続することが、出来るのだろうか?
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山手線のガード下には、開設当時の煉瓦が残る場所もある。
100年以上前の代物なのに、お洒落で立派だ。
今の時代ではこんなに手間のかかることは、しないだろうな…。
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今、ガード下は耐震の問題で、立ち退きを強いられて所が多い。
仮店舗を構えるにも、戻って来て新店舗を構えるにも、二重にお金がかかる。
味わいのある昔ながらの店は懐にも優しいから、ギリギリの商売だろうから、そんな余裕はない。
神田ガード下の升亀もそれだけの理由では無いだろうが、長い歴史を閉じてしまった。
そして、耐震工事が施されたガード下に新たに来るのはチェーン店ばかり。
代わり映えも、味わいもない。
耐震工事にしても、費用削減を主として美しい煉瓦を傷めないで欲しいと思うが、大概は削って補強して、コンクリ打ちっぱなしが多い。
なんとも味気ない。
新橋に近いガード下は、まだ美しい模様の煉瓦が残るエリアもある。
わざわざ焦がした煉瓦を入れてアクセントにしたり、アーチ型を組み合わせたり、ガード下なのにとても凝ったデザインだ。
ところで、屋台だが、東京都の条例で無くなってしまったそうだ。
知らない人同士が片寄あって屋台を囲んで呑む酒は楽しかった。
とても良いコミュニケーションの場所だが、どおしてそのような文化を消してしまうのだろうか?
屋台は江戸時代から続く江戸の華なのに。
江戸っ子じゃない人が東京は行政を担うとおかしなことになる。
江戸はスタイリッシュより、粋で鯔背で義理人情に篤い町なのだ。
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