風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

父の「散歩帳」

2021年05月19日 | 清水ともゑ帳
昨年6月に父が94歳で他界し、早いものでもうすぐ一年。
先日、妹の家族と私たち夫婦で一周忌を営んだ。
このご時世ということもあり、昨年の葬儀と四十九日、先日の法要もこじんまりとしたものとなった。

この3月に実家へ出かけた折、実家に暮らす妹から借りてきた父の「散歩帳」。
散歩へ出ない今日のような雨の日や時間のあいたときなどに読んでいる。



父は50代半ばから80代後半までの30数年間、一日3時間ほどの散歩を日課としていた。
父の散歩の記録は、1997年(平成9年)版の、企業名が印字された手帳から始まっている。

なかなか分厚いその手帳は、カレンダーに伴うメモ欄の他に、罫線だけが印刷されたページが数十ページあり、父は翌年の記録も続けて書いている。
その手帳が終わってからの平成11年(1999年)以降は、A4ノートの表紙に「散歩帳」と記し、No.11まで至っている。
記録は、〇〇道路の歩道橋を渡り、〇〇店の角を曲がり〇〇町へ…など、時間とルートがこと細かく書かれている。

父亡きあと、私は散歩をしていると、父が歩いた道、一緒に登った山々をいつも思い出す。
父と私たち夫婦の3人で、初めて一本松公園(帆掛山)に登ったのはいつのことだったんだろうと記憶を巡らしていたところ、「散歩帳」にはその日のことが記されていた。
父が散歩の記録を始めた1997年のその年、9月14日日曜日、T君(私の夫)とともゑと3人で一本松公園に登り、梶原山まで歩いた、と。
その2週間後の28日には、同じ3人で竜爪山(りゅうそうざん)に登ったとも。

昨年の秋ごろから、私も散歩に出るようになり、ブログもそれに伴う内容が多くなってきた。
なので、父の「散歩帳」に倣い、このブログに「静岡さんぽ帳」というカテゴリーを一つ増やした。
父には及びそうにないけれど、私も散歩を続けていこうと思う。