らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

這っても黒豆

2014-03-27 | 雑学

先日、橋下氏の辞職に伴う大阪市長選挙があり、候補者4人の中から橋下氏が再選されました。
その結果を受けて、某新聞のコラム欄に「這っても黒豆」という諺を引用した記事がありました。

私は初めて聞く諺だったので、興味深く読みました。
「這っても黒豆」とは、事理が明白であるにもかかわらず、その道理に従わないで、あくまでも自説を主張することを評して使われる諺です。

その語源は、黒い豆のようなものがあるのを見て、一人は黒豆だと言い、一人は虫だと言って、互いに譲らない。
その内にその黒いものが這いだしたので、「それ見ろ矢張り虫だろう」と言うと、勝負は既に明らかなのに、「いや、例え這っても黒豆に相違ない」と言ってなおも頑張る。
ここからこの諺が生れたものですが、自分の見解が誤っていたら潔く撤回すればよいのに、それをしない人が思いの外にいるということを言っているものです。

新聞記事では、この諺を引用して次のように書かれていました。
もぞもぞ動く黒いものは差し詰め驚くほどに低調だった投票率(23.59%)だろう。
再選された橋下市長が投票率に目をつぶって、「大阪都構想の推進に信託を得た」と言おうものなら、「這っても黒豆」に聞こえるに違いない。
(中略)
議会との不毛な対立への抗議と思われる。
言う前に一度は床に這いつくばって、黒い点の正体を見極める姿勢を求められているのではないか。
(以下省略)

このコラムの「這っても黒豆」は橋下市長に言った言葉のように書かれているが、その一方で過半数を占める議会に言っているようにも読めます。
都構想を実現したいとする橋下市長は府・市の二重行政の無駄の排除を訴えているものです。
現在の東京都は昭和18年(1943年)7月に東京府東京市から東京都に移行しました。
それから70年余りの年月を経てノウハウの蓄積は十分ある筈です。
大阪府も本当に無駄が省けるなら、東京の事例を参考にしながら、議会も府民・市民のために真剣に検討すべきではないだろうか。