らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

失笑と爆笑

2017-07-17 | 雑学

今日も誤解しやすい言葉について調べました。
文化庁の平成23年度の国語に関する世論調査で、その意味を尋ねた項目に「失笑」がありました。
調査では、「彼の行為を見て失笑した」との例文を挙げて、どの意味で使っているかを尋ねたところ、下記のような結果でした。

(ア)こらえ切れず吹き出して笑う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27.7%(本来の意味)
(イ)笑いも出ないくらいあきれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60.4%
(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2.7%
(ア)、(イ)とは全く別の意味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  4.1%
分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5.2%

「失笑」
失笑とは、広辞苑では、(笑ってはならないような場面で)おかしさを堪えきれず、吹きだして笑うこと。と説明しています。
このように失笑の本来の意味は「堪えきれず、吹きだして笑うこと」ですが、調査では本来の意味である(ア)と回答した人は27.7%、本来の意味ではない(イ)の「笑いも出ないくらい呆れる」と回答した人が6割以上となっていました。
年代別でも、全ての年代で、本来の意味ではない(イ)の「笑いも出ないくらいあきれる」を選んだ人の割合が本来の意味である(ア)の「こらえ切れず吹き出して笑う」を選んだ人の割合を上回っていたのです。
特に、30代以下の年代では、(イ)を選択した人の割合が8割前後と高くなっています。
一方、60歳以上では本来の意味である(ア)を選んだ人が40.2%と他の年代に比べて高くなっていますが、この年代でも本来の意味ではない(イ)を選んだ割合が43.6%と(ア)より高く、誤解している人が多いようです。

「爆笑」
失笑は「おかしさをこらえることができず吹き出して笑う」ことですが、 一方で「爆笑」と言う笑いもあります。
例えば、一人で面白いバラエティ番組を観ているときに大笑いすることがありますが、この笑いを爆笑と表現してもいいのでしょうか?
結論から言えば、一人で大笑いすることを「爆笑」と表現することは誤りになります。

「爆笑」とは、大勢のひとが同時に笑うことで、一人で大笑いすることではありません。
広辞苑で調べてみると、「爆笑」とは、大勢が大声でどっと笑うこと。と説明しています。

辞書が示すように、番組やネットを観ていて面白いことに笑ったとしても、一人であれば爆笑という言葉は使いません。
もし、一人での爆笑のイメージを伝えるのであれば、「ひとりで大笑いした」と表現するのが無難のようです。

「笑い」は健康によいそうです。
しかし、恥をかかないためにも、「爆笑」と「失笑」、言葉の本来の意味をよく理解しておきたいですね。