らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

敷居が高い

2017-08-24 | 雑学

雰囲気の良いお店などを見つけたとき「あの店は敷居が高すぎて入るのを躊躇してしまう」という表現をすることはありませんか?
実はこの表現は誤用なのです。
この「敷居が高い」という言葉は誤用ランキングのワースト3にも入ると言われている間違いやすい表現なのだそうです。
そこで今日はこの言葉について調べました。

「敷居が高い」を調べてみると、分不相応(自分には合わない)という意味はありません。
敷居が高いの「敷居」とは、ご存知のように、家の門や玄関、部屋の出入口などの引き戸や障子、ふすまなどを開け閉めするために床に設置される溝のついた横木のことです。

この言葉は、もともと不義理や面目の立たないことがあって、その人の家に行きにくいという意味で使われているもので、広辞苑にも、「不義理または面目ないことなどがあって、その人の家に行きにくい」「敷居がまたげない」と説明しています。

例えば、恩師に何の近況も知らせないまま数年が経った時や、お世話になった方に御礼もできないまま御無沙汰をしてしまった時、物を借りて返せないまま時間が経過した時など、相手の顔を見て声を聞きたくても連絡をするのに躊躇してしまうことがありますが、そういうときに使うのが、この「敷居が高い」という表現になります。

では誤用となる「自分には合わない・難しい」という意味で表現したいときには、どんな言葉を使うべきでしょうか?
例えば、「ハードルが高い」「レベルが高い」「分不相応」等が考えられます。
これらの言葉を用いるようにすれば、本来の正しい意味で伝わるのではないでしょうか。

平成20年度に文化庁が実施した国語に関する世論調査では、この「敷居が高い」の意味については、30代以下で誤用が多い結果が示されています。
40代を境に、50代以上では本来の意味である「相手に不義理などをしてしまい行きにくい」55%以上と高く、30代以下では「高級過ぎたり上品過ぎたりして入りにくい」を選んだ人が70%以上と多くなっていました。
50代以上の方でも4割強が誤った認識をしているこの「敷居が高い」という言葉、正しく、誤用ランキングのワースト3にも入ると言われてだけある言葉のようです。
使用時には留意したいですね。