三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

皇居東御苑

2009年08月04日 07時26分07秒 | Weblog



東京にも8年間ほど住んでいた経験があるわたしですが、
これまでまったく知らなかったのが、
皇居の中を散策することができると言うこと。
今回の出張の機会に行ってみた次第です。

地図で見るとわかるけれど、
東京は真ん中に真空地帯のような緑地がある。
言うまでもなく、皇居なんですが、
以前は江戸城であって、徳川氏の私邸・居城が存在した場所。
きのう、ブログで触れたような王権の街割りのようにはなっていませんね。
中国の王権の居城が、整然とした区割りによる
区画街区を基本にしているのに対して、
この江戸城、現在の皇居は、まったくの不定形になっている。
たぶん、地形の変化に沿って、自然に形を整えていったに違いない。
古代以来の律令という国家体制から脱却するのに
京都という地理的位置ではどうにも身動きが取れなかったのと、
やはり東アジア的な価値観世界に対応した都市計画思想から
少なくとも、もう少しは近代受容にふさわしい都市機能と考えた結果だったのでしょうね。
きのう見たいわゆる王権の城郭としての左右対称であるとか、
そういった秩序感覚は消えてしまっている。
むしろ、明治初年のこの時代に街割りが開始された札幌では
より伝統的な碁盤の目のような街割りが踏襲されている。
ただし、王権の中心地が必ずしも中心とは言えない、渾然とした感覚がある。
現在の札幌市の街区では道庁赤煉瓦庁舎も中心感覚はない。

っていうような印象を持つのですが、
現代の感覚では、まさに都市機能真ん中の真空地帯。
城郭建築というのは、宮殿建築とは違って、
仕分けすれば、住宅の一部になるのだそうで、
そう考えると、この都心中心部の広大な空間は「私邸内部」ということになる。
でもまぁ、すごい広大な空間であります(汗)。
なかには城郭天守閣土台はあるは
小堀遠州造営になる広大な庭園もある。
たくさんの城郭建築も散在している。
東京の区が2~3区はいるのではないかと思われる広大さ。
さまざまな変わった動植物、昆虫の類も生息しています。
また、全国各地方の植樹も植えられておりました。
ちなみに北海道はなにかなぁ、と思っていたら案の定、「エゾマツ」でした(笑)。

写真は、なかにあった、茶邸。
まことに優美な造作で、背景もまことにみごとで
まさに垂涎の美しさでありましたね。
こういう広大な庭園空間でありながら、なんと入場は無料なんですね(笑)。
入り口でプラスチックの札をもらって、出口で返せばいい。
まことにありがたい体験がタダ、っていうことであります。
いろいろな思念を複雑に思い起こさせてもらえる空間であります。
ふ~~~~む。




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コメント
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