三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

竪穴住居の軸組

2009年08月12日 07時20分10秒 | Weblog



先日訪問してきた、大船遺跡にあった竪穴住居。
津軽海峡をはさんで対岸地域の三内丸山と同質の文化といわれる。
いろいろな竪穴住居を見学しますが、
ここのように軸組のまま、というのも珍しい。
三内丸山では、クリが栽培され、どうも主食に近いような扱いだったと思われている。
で、軸組に使われた樹種もクリのようなんですね。
屋根は、後の世の「入母屋」のようである。
出入り口は右側にあるようで、屋根も架けられている。
このあたりは、想像で復元を行っているものか
まぁ、柱跡は特定可能だろうから、
それがわかれば、外観的な特徴点を類推することは可能と思う。
こういう軸組を見ていると、
やはり、木組みの美しさに心が反応してくる。
左側は入り口側から内部を見下ろしたところ。
掘り込みが結構深くて、1.5mくらいはあると思われました。
この深さは、実際の竪穴の地層変化で明確だろうから
間違いはないと思われる。
ここまで深く掘られていれば、この家はかなり暖かいと思う。
また、入母屋が事実この通りだとすれば
囲炉裏からの煙の道もかなり明確と思われ、
住宅の外形的な性能、住み心地はそう悪くはなかったように思われます。
大船は北海道でも比較的温暖な地域であり、
海の幸とともに、後背の山地からは山の幸も恵み豊か。
現代でも、隣町は温泉で有名な鹿部町であり、
別荘分譲地が盛んに開発されるような地域なので、
やっぱり、いろいろ想像してみても居住環境はそう悪くはない。

さて、本日からか、明日からか、
世間的にはお盆休みに入ってくると思います。
しかし、きのうはどっさりと休暇中の「宿題」作業が山盛りに。
まぁ、若くもないので、行楽という予定もないし、
のんびりと楽しく(笑)、片付けることにしたいと思います。
ふ~~~、やれやれ。





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