だんだん歳を取ってくると
若い人たちのことがすごく気になってくる。
「経済活動現役人口」が大縮小してきている時代の中で
若い年代の人たちはどのようにこの現状を考えているのか、気になっているのですね。
しかし、いつの世でも若さには特権があると思う。
青春というと、夏に放浪の旅に出るというのが
日本人の風景だったように思う。
私たちの年代の友人たちでも、女性に振られて
センチメンタルジャーニーで札幌から鹿児島まで
バイクで放浪の旅に出たヤツがいた。
おお、そうか、やったか、みたいな爽快感があって、
ひとしきり、かれのことが大きく見えたりしたものだった。
ただ、そういういい格好ばかりではなかったことも多い。
たしか18のとき、万博があったので札幌から大阪まで向かったけれど、
途中、奈良の駅周辺で仮眠を取っていて蚊に刺されまくって、脚が動かせなくなって
しばらく動けなくなって、
目的地に行くこと自体、断念したりしたことがあった(笑)。
まぁ、別に万博は目的ではなかったのですね。
放浪すること、それ自体が目的だったように思う。
お金がないのと、時間だけはたっぷりとあるという自由。
そういう人間行動には、社会は暖かかったように思う。
夏の日、いろんなところで、そんな青春の旅を目にする。
まだ、そんなふうに肌をさらしたような生き方を求める人もいる。
そんな自分の思いがあって、
まだ高校生の息子にそれとなくそそのかすのだけれど(笑)
いまのところ、そういう挑発に乗せられたりはしないようだ。
一度、思いっきり失恋経験でもしないと、そうはならないのかなぁ(笑)。
いいじゃないか、失恋でもしてしまえ、とも思うのだけれど、
さてかれは、どうなのかなぁ?
昔の少年とは、どうも人種的な違いも感じられるので、
そもそも失恋に至るような思い込みを持たないように
そういうように生きようと考えているのだろうか。
なんだ、そんなの面白くないじゃないか。
・・・なんて妄想が盛り上がってきていた夕陽の中のバイク1台でした。