三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

現代版・生類憐れみ令? マイナンバー制度

2015年12月04日 05時36分40秒 | Weblog
十勝大樹町のメムメドウズから270km走って
前日夜にようやく帰還して、昨日は早朝から北海道の工務店グループ
アース21の例会に出席であります。
年齢よりは若く体力もある方ではないかと思っていますが、
さすがに運転はややしんどさもある。これが「師走」かなぁと。

さて、きのうの例会では表題のようなことがテーマ。
弁護士の先生に概要や法の経緯などの説明を受けました。
その内容を聞くに付けても、官僚機構の責任転嫁姿勢への憤りが
そこかしこで爆発寸前でありました。
企業経営者に個人情報保護の無限的責任と大量の仕事を放り投げてきて
なんのメリットもなく、しかも懲役までの罰則規定さえある。
このことに費やされる膨大な事務作業量を考えたら
税金は全部免除にでもしないとペイしない。
江戸時代の「生類憐れみの令」をもはるかに上回る悪法だと。
行き過ぎて暴走する現代の個人主義を野放図に放置させて
それを全部法律に書きました、
これでいいでしょ、あとはお前ら企業経営者が全部責任持てよ、
というような官僚機構の姿勢がきわめて明瞭。
ここまで丸投げしておいて公務員削減はしないのだという。
そもそも、個人情報保護というものも、
ごくごく一部のクレーマーのような意見に正統性を与えて
その主張に全面的にお墨付きを与えるようなもの。
マスメディアの針小棒大のような報道姿勢が、
こういった過剰な防衛意識を生み出してしまう温床なのではないか。
以下、端的な本音トーク概要。

●まともに制度を受け入れると、企業側のリスクや負担が増大。
行政の負担を民間に押しやって、役人が楽をする仕組み、
また制度で何をしたいのかわからない。
個人情報についての取り扱いは、一部の過敏な人間が騒ぎ立てて
社会問題になるが、そんなことを言えば
SNSや写真に埋め込まれたGPS情報など、膨大な個人情報が
ネットにばらまかれているではないか。
ごく一部の悪意を持ったクレーマーが社会の歪みとなっている。
個人情報取り扱いについてうるさく言うが、
そういうことに対応すればするほど結局はハッカーや悪人に
利用されるのが落ち。初めから危険な制度は作らない方が良い。
従業員のマイナンバーについては、リスクが課せられるものを
わざわざ預かりたくはないというのが本音。
顧客のナンバーも塗りつぶしてもらうなどリスクをなるべく避けたい。
一方で、他の法律に目を向けると、まるで正反対に
個人情報と目されるものをありったけ提出しろというものもある。
一方では隠せ、もう一方では出せ、法律の矛盾には呆気にとられる。

さてさて、この法律、行方はどうも不透明ですね。
早くも「住基ネット」の二の舞という声もあるようです。


※写真は公共下水道がない地域での「浄化槽」。

コメント
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