三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

池の結氷

2008年03月13日 05時47分27秒 | 住宅取材&ウラ話


写真は福島県の川内村での「亜鉛閣」のもの。
この建物は、本体よりも周辺の自然回復と言うことの方がテーマが大きい。
敷地が8000坪もあるんですが、その背景には山林原野が200000坪ほども広がっている。
そうした後背地の自然系がうち捨てられていた。
敷地自体は農地で、農家が廃業したあと、
誰も手を付けることなく、放置されていたのだそうです。
建築家の山下和正さんはそういう敷地を買い取り
長い年月をかけて自然環境の再生に取り組んできたのです。
その自然再生のなかで、最初に取り組んだのが
沢水の管理の必要性。
雨が降り続いたりすれば、伏流水の小川がすぐに土砂災害を引き起こしていた。
農地利用のために、自然が破壊されるに任せていたのです。
人間が自分だけの都合で、勝手にこの近辺の自然をねじ曲げていた。
そうした「暴れ水」に、秩序を与えて、
きちんとした生態系を復元させるように考えたのですね。

で、できあがったのが「調整池」。
まぁ、自然の水に呼吸の場所を提供したようなもの。
いったんこの池で水量を調整しながら、
河川に放水するように改良しています。
その結果、よき生態系が復元している。
手を付け始めた頃には、小動物も目にできなかったのが、
いまでは、大型ほ乳類・いのししなどが遊びに来るほどに回復したのだとか。
人間の、自然への回心に似たような営為と感じた次第です。

今月初めに訪れたのですが、
「福島県最寒の地」ということで、零下10度ほどの寒さが続きます。
その結果、ごらんのように結氷しておりまして、
人間が乗っても全然大丈夫なほど。
わたし、北海道でもこんな光景に出会ったことはありませんで(笑)
っていうか、体重が心配で恐ろしくて、
氷の上なんて、とても乗れませんです(笑)。
まぁ、徐々に融けてきておりましたので、
いまころはそろそろ、氷が水になっておるかも知れませんが、
自然の素晴らしさを実感させられる光景でしたね。

本日から、青森県で集中的に取材です。
朝一番で列車移動。
これから出発いたします、ではでは。
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